今朝,思い立って,タンノイStirlingの高さ微調整用の足を取り外し,箱についている金属メタルを直にベースに乗せてみた。でも,どうも,すっきりしないので小さな木片を前方にのみつけてみた。少し上向きにした訳だ。すると,ぐっと音が前に出てくる感じ。タンノイスピーカーと言うのはどうやら楽器と同じように箱自体を有る程度鳴らした方が良いのだろう。
以前,付属のスパイクを使ってみたが,これは良くなかった。今流行のスタイルとは違うようだ。
こんなもので音が違うのか、と思う方もいるかも知れないが、大いに違う。例えば、チェロでは、楽器の下にエンドピンと言う棒がでて、床に刺すようになっている。チェロの音のほとんどは表面のF孔から放出され、このエンドピンは楽器を支える為であって音響的にはそれほど大きな役割はない、にもかかわらず、奏者にはその影響がはっきりわかるもの。この材質や形状が音に大きく関係する。普通の安いのは鉄の棒。これはパイプ状のものもある。鉄以外では、真鍮、カーボンファイバー、チタン、フェルナンブコ、チタンと真鍮の組み合わせ・・等々、楽器の性格とも合わせて良い音を探す。私の楽器にはカーボンファイバーが合っている。何より倍音が増え、音に広がりがでる。と言っても聴いている人にどこまでわかるかは不明。ただし、奏者本人はよくわかるので、気持ちよく鳴っていると感じるかどうかはその演奏内容に大きく影響するだろう。毎日楽しんで聴くオーディオならやはり少しでも良い音で聴きたいものだ。たかがスピーカーと言えばそうだが、普段着る服だの化粧品、靴の履き心地とかなら誰でも同じような経験を持っていることだろう。誰でも自分の趣味嗜好品については他人にはわからない「違い」があるだろう。「弘法筆を選ばず」、というが、もちろん弘法大師なら筆の鑑定も一流であったろうし、どんな筆であってもその特徴をつかんで、最大限にその能力を生かしきることができたと思われる。これはそういう意味であって、無頓着で気にしない(わかんない)と言うことではないと思う。
とはいえ、 ピアノニストの福田直樹さんが雑誌で書いていたが,オーディオの楽しみとは,好きな音で聴く楽しみで,原音再生だの本当の音だのとは違う。良い音だ悪い音だと言っても所詮好き嫌いを言っているに過ぎない。ま,こんなもんでしょうと言うことで,家具としてよければ良いと私は割り切っている。(そして、家具として英国のオーディオは素晴らしい)
タンノイと歩む
タンノイと共に30年と言う方のホームページ、掲示板も有り、セッティングなどの話題が豊富。2ちゃんねるなんかと違って実に落ち着いた雰囲気。そりゃそうだ、なんといっても何百万もするタンノイオートグラフユーザーの集まりだ。(^^;; でも、ものは考えようで、趣味に何百万も投資といっても、10年以上続いている楽しみであれば、車を買い替えていることを考えれば安いものだ。もし1000万投資したとしても、それで30年もずっと楽しめたら安いもの。ま、問題は最初にそんな自由に使えるお金がないということか。ということはお金持ちは、安い費用で人の何倍も楽しめるっていうことだろうか。私の知っている限り、一時的なナリキンは別として由緒正しいお金持ちは質素な生活をしている。それはそれだけ精神的に豊かな生活ができているからだ。「安物買いの銭失い」とはけだし名言である。・・・なんだか話が変な方向に(^^;;
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