朝マドリッドを出て、セゴビアの水道橋(世界遺産)を見、シンデレラ城のモデルになった美しい城を見て、それから、昼食をとるためにわざわざこの村までやってきたわけ。途中砂漠のような何もない大平原を延々と走り、山を登ってこの村に辿り着いても、およそ俗化した観光地の風情はどこにも無い。車は村の外、中は歩いても10分で一周してしまいそうな小さな村。ところが、廃虚となるべき運命であったろう古い町並みを見事に再生させ、その素朴で美しい街並み、自然と調和したすばらしい景観に次第に人気が出てきたらしく、沢山の観光客が集まっている。
その目的の1つは、この地方一帯の名物「竃(かまど)料理」にある。私たちが予約してあった小さなレストランは国王も時に訪れるという村一番の店だ。ドングリだけを食べて育ったという子豚と子羊、それを岩塩と水とだけで、調理したもの。北京ダッグのようにぱりっと焼かれた皮ととろとろの肉。変な匂いも臭みもなく、単純だが濃厚な味。デザートは、チョコクレープ。食後村を散策。中央にはスペインのどの町にも見られる中央広場(マドリッドのマイヨールが有名だ)。右側の写真がそこにある建物の1つ。数軒のみやげ物店。トレドやアヴィラと言った大きな城郭都市もこの後見たが、この小さな村の風情は格別のものだった。
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