お店で若い女店員が「○○してもらっても良いですか?」という言葉を使うことが珍しくない。どうにも感じ悪いと思っていたら、今の人は結構こういう言い方を普通にしているらしい。
言葉は時代により変わるのが当たり前、とはいえ現状ではこれは間違い言葉。
ま、全般に言えることだが、若い人(最初はそうだがやがて(意識のハッキリしない?)中年の人位までは普及することもある)は、丁寧語とか謙譲語とかが苦手だ。友だち言葉しか知らない人が多いから、ちょっと目上の人、立場の異なる人との言葉のやり取りが怪しげ(^^)
○○するーー>○○してもらう これは、受け身の言い方だが、相手の自発的行為を受動的に受けているわけではなく、他人に甘えて「させている」場合の表現と言えるだろう。
(例)子供がお菓子を親に「ねだって」買ってもらう(ちなみに、親が子供に「してもらう」事はない。)
普段、友だちと、○○してもらえる?などと喋っているその調子で、何か、他人にしてもらう場合に、この言葉を使うのだろう。
相手がお店のお客さんとか、目上の人に対する場合も、この言葉しか思いつかないから、これをちょっと丁寧に?、得意のあいまい表現にして「○○してもらっても良いですか」と「デスマス調」に変えただけで、これで通用すると思っているらしい。
ちがう。
正解は、「○○していただけますか?」または「○○して下さいますか?」
「来てもらって良いですか?」ではなく「おいでいただけますか?」
「確認してもらって良いですか?」ではなく「お確かめいただけますか?」
基本的に謙譲語と言うものを理解するべきである。相手に対してへりくだる時の言葉、これが分かっていないということ。ですます調にしても謙譲語にはならない。理屈はともかく、立場や人間関係によって普段使いのともだち言葉とは別の言葉があるのだから、それを覚えて使えるようにしましょう。
でも、どうしてこういう言葉を覚えないのだろう・・不思議だ。友だちとしか付き合わないのだろうか。子供は大人の言動、様子、やり取りを真似したり、自然に覚えたりして、でも多くは自然にではなく半ば意識的に、大人になって行くものだ。自然状態で意識的な努力をしなければ(つまり、早く大人になりたいと思わなければ)こうした言葉も覚えないままになるのだろう。言葉は変わるものだとか、若者言葉をおじさんたちも学ぶべきだとか、イロイロ意見があるが、ともかく、若者が主張するのはよいが背景には「大人になりたくない」という気持ちが強いのだろう。社会全体が幼児化しているということもあるだろう。
06/12/27 追記
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07/3/8 追記
こんなのも発見。これはNHKだ。でも、NHKのニュースでもアナウンサーが間違った言い方をよくしています。ましてや民放では・・(^^;)
10/3/4
こんなのも発見。「気になる日本語大募集!」投稿も募集しています。辞書作りに役立てるらしいです。
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