年頭所感と言うほどではありませんが、大学時代の恩師の本に書いてあった一節が、妙に気にかかっているので(^^;)・・それが頭をよぎるということで・・
それは、「高野山で昼寝」というのです。ハイデルベルグに留学中に感じたこととして先生が書いておられるのです。
どこかで本を読んだり勉強したりしているより、先達が呼吸し、生活した霊気溢れる環境の中で昼寝でもしている方がその精神の深さに近づけると言うようなことでしょうか。
それは例えば、クラシック音楽の勉強をするのに、東京の喧噪の中で、勉強するより、ウイーンの自然の中で暮らす方がより良い、と言うようなことでしょうか。
では、老後をすごすには・・どうなんだろうか
テレビで、団塊世代が大量に退職期を迎え、その後の暮らし方がどうなるか、海外でのロングステイに人気がある、と言うような報道があった。確かに、例えばタイのチェンマイは季候も良く、日本人受け入れも進んでいて、生活費も安く、楽しいのかも知れない・・・が、日本人としてそんな生活で良いのだろうか。
これは、余計なお世話だが、私としては、生活費が安いとか快適とかそんな理由で、貴重な時間を費やしたくないなぁ・・・異国や、田舎暮らしはまぁ健康にはよいが、文化面では相当、相当であるし・・(^^;)
これからは、何を考えるかでなく、どの様な心情で暮らすか、・・
歳とともに、魂のふるさとに回帰しようとするのが自然だろう。どこが自分のふるさとかはそれまでのその人の生活が決めるのだろう。子供の頃、人はその環境を自分で決めることはできない。しかし、老後はそれができるのだ。そのような環境と生活を自ら(誰かにどこか良いところに連れて行ってもらうのではなく)今から築いていかないと・・その一歩を今年から
ヘルダーリンの詩「ヒュペリオン」の一節
「人間は夢見るとき神であり、考えるとき乞食である。」
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