右手の脱力について、机の上に置いて重さを感じてみる方法を述べましたが、では、左手のビブラートの感覚は、同じようにするとしたら・・・、硬いものの上ではなく、柔らかいもの(母の肩に匹敵するもの?)、右手を左肩において、腕を指板に見立てて、左指を置いてゆらしてみてはどうでしょう。硬いものの上では硬くなるけど、コレなら柔らかいまま、ゆるゆるの感じが分かるのではないでしょうか。指を柔らかくして、優しくゆるゆる、回転させるのではなく腕を振る、手首をへこませないように、第一関節もやわらかく・・指の先がずれる感じ
ご存じの通り、ビブラートには大別して2種類、ローリング型とスライド型があります。効果のより大きいスライド型で試してみましょう。一応ゆっくりとやってみてある程度動きを覚えてから、今度はそんなことは忘れて、音楽や音に集中して気持ちよい柔らかいふくらみのある音を出したいと念ずる・・(^^;)
ビブラートって、華麗なものを考えるより、優しいふくらみのある音を作ろうと考える方がよいと前に書きましたが、そう考えれば、柔らかい動きになるのではないでしょうか。無理にわんわん言わせようなんて考えず、ほんの少しでもふんわりした音になればよい・・・だったらあんまり強く押さえすぎず、最低限の力でふんわりと・・
昔、ステレオが世の中に登場したとき(私が中学1年の時でした)最初はチャイコフスキーの「1812年」とか左右のスピーカーから別々の音がしたりして、いかにもステレオ録音というのがはやりました。やがて、ステレオってそういうものではなくて、むしろ、モノラルより豊かで自然な響きを再現するということに価値が置かれるようになりました。ビブラートも似たところがあるのではないかと思います。
演歌歌手のように音がわんわんと揺れればよい、と言うものではなくて、ビブラートによって音が広がる、伸びる、柔らかくなる・・と言う音質の変化が大切なのではないでしょうか。ビブラートができないと言っている人の多くは、わんわんと激しく(演歌歌手のように)というのを考えているのではないでしょうか。そんなものがそんなに必要ですか?気楽に自然にほんの少し柔らかい感じになる・・それではどうでしょう。その方が上品というものではないでしょうか。そして、それなら、結構みんなできるのではないでしょうか。まずはそれから・・
ですが、以上は素人のへたっぴさんの個人的意見です。チャンとしたことは先生に教わってください。でも、人によっては変なことがヒントになることも多いから、書いてみました。
変な事とは思えないです。
人によってピンとくる表現は違うので、先人の方々はいろいろ書いて欲しいなと思います。
技術的にどーこーするというより、イメージをかきたててくれる言葉の方がピンと来たりしますね。
「ねぇねぇ」はとても判りやすい例えだなと思いました。(^^
投稿情報: はらしま | 2007-08-30 22:24
はらしまさん おはようございます
何というか、長いことうまくできないことがある場合、何か偏見を持っていたり間違った心の準備とか考え違いとかがある場合がありますよね。妙なこだわりが正しい理解や進歩を妨げてるって事、何によらずあるものです。私は長い間、チェロを弾く姿勢はキチンとまっすぐにして動かさないものだと思いこんでいました。カザルスの映像を見てそう信じていたのです。でも、そうではないことを知って目から鱗でした。
で、ビブラートについて最近は練習法というのが誰でもアクセスできるようになって、その問題もあると言う気がしていたのです。
投稿情報: goshu | 2007-08-31 09:36