3月15日に、年に1度の内輪のチェロの研究会があり、ピアニストも来るので、何か1曲ということになってきました。今更という気もしますが、フォーレのソナタ第2番の第1楽章をやることにしました。でも、アンコールがあるといけないので、練習は全楽章やります。(^_^)
CDは、トルトゥリエ、倉田澄子、イッサーリスを持っていますが、聞くより弾く方が良い曲だなぁと思いますね・・なんのこっちゃ ただ聞いてるより、自分で練習してると曲の細かいところも分かるし、人によって表情が違うのも面白い。でも、大体、CDは買ってもせいぜい2、3回しか聞きませんね。特に自分で練習してる曲だと、自分で弾く方が遙かに楽しいから。
一般にフランス音楽ってあんまり聞かないんですけど、フォーレは良いですね。ドイツ音楽(そう一般化して良いかどうか分かりませんが)と比べて、単刀直入、回りくどい形式無しにいきなり切れば血が出る本質があらわになるという感じ。
この曲もイントロみたいなものはなくて、いきなり奔流の中に投げ込まれる(^_^)
はじめは、どういうフレーズなのか、どういう弓使いなのかさっぱり分からなかったのですが、トルトゥリエの運指、運弓でずっと練習していると、ニュアンスに富んで、豊かなリリシズム、おもしろいのなんの・・すっかり虜です。だいぶ前に、「徹子の部屋」でお坊さん?が出てきて、人が死んだときあるエネルギーが消滅する? その量を測定すると、一瞬に世界を何周かするような量だととか何とか、よく分からない話をしていました。・・フォーレの2番の1楽章は、そのことが何故か頭から離れない。ものすごい勢いで、海面すれすれを飛行する、光が波に当たって様々に瞬時に変化するその中を飛沫を浴びながら過ぎたかと思うと、いきなり何千mもの高みに舞い上がり・・・、そうやって、生きていたときに見たこと体験したこと全てを駆けめぐる、感傷に浸る時間もなく、ただ、ものすごい速さで世界を飛翔する・・そういう感じがしますね。第2楽章は鎮魂の歌。元々は、ナポレオン死後100年記念祭のために委嘱されて作った曲の主題を用いたもの。第3楽章は、地上から天空へと向かうエネルギー。
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