運指などは佐藤先生の工夫があるでしょうがほぼカザルス直伝のものだと思います。「時々飛躍が必要」とはいえ、急に難しくなったりして(今みてもこの順番はおかしい)難儀しました。なかでもバッハの「ミュゼット」はと〜っても大変でした。
ということもあってか、現在の才能教育のチェロ教本はすっかり変わってしまいました。
この教材は、なんとかしてカザルスの素晴らしいチェロ技法や音楽を日本に伝えたい、広めたいと考えていた佐藤良雄先生の思いがこもっています。ともかくこれらの多くはカザルスの録音が残っていますし(当時は、音源を探すのも大変、1曲を聴くために5枚組のレコードをアメリカに注文したりしていました)今ではCDになって手軽に聴けます。
最近は映画音楽やアニメ音楽などをチェロで楽しむのも一般的なようですが、音楽的にも技術的にも自然に上達するようにと考えると、この教材の中のいくつかは本当に役に立つと改めて思います。
この曲集,2冊持っています。
手許にあるのは第5巻。サンマルティーニやアレグロアパッショナートが入っています。
実は大学のときひとつ上の先輩が佐藤良雄先生に子供の頃からついていた人だったのです。
「ポジションを降りるときは先に親指を伸ばしてから指を叩く(18ページに書いてあります)」ということはこの先輩から教わったものでした。
投稿情報: ダンベルドア | 2009-08-04 00:00
ダンベルドアさん
「親指をのばして・・」これ、ベートーベンのメヌエットの4ポジから1ポジに降りるときのことですね。随分練習しました。懐かしい。常に事前の準備をして一瞬に素早く、曖昧な音を出さずに弦を叩いてきれいに発音する、と言うことですよね。
メヌエットは短い曲だけどボーイングも難しいし、発音も大事だし、結構ちゃんとやったら色々ある曲ですね。
投稿情報: goshu | 2009-08-04 09:19