昔のカセットテープをデジタル化している最中です。大昔、小樽にいた頃お世話になった「小樽室内楽協会」(現「小樽室内管弦楽団」)の入団して2回目の第7回定期演奏会の一部です。時は、1975年12月6日 場所は、小樽市医師会館ホールという狭い場所。最初に室内楽が2曲。そしてバッハのアリア2曲。マルチェロのオーボエ協奏曲。ヴィヴィルディの四季より「秋」、バッハの管弦楽組曲第2番。
その中から、J.S.Bach「マタイ受難曲」より
そして演奏会の最後、バッハ「管弦楽組曲第2番」より最終楽章「バディネリ」
最初のアリアは、ご存じの方も多いと思いますが、マタイによる福音書の中の、ペテロが、キリストが捕らわれた後、ウロウロしているところを見とがめられ、(キリストの預言したとおり)キリストのことを知らないと3度否定し、その直後に鶏が啼く、そして自分がキリストを裏切ったことに気づく、その場面で歌われるアリアです。
私にとっては忘れることの出来ない演奏、曲です。バッハは何と美しい音楽を書くのでしょう!そう言えば、練習の時に泣いている団員もいました。
むせび泣くように美しいバイオリンのオブリガートは、広田さんという当時国鉄職員だった方の演奏(広田さんとは翌年メンデルスゾーンのピアノトリオを演奏させて頂き、又、月に1度は弦楽四重奏も楽しませて頂きました)。
指揮は、いつもにこにこしていた団長でもある当時小樽商業高校で教鞭をとっておられた土谷浩先生。(この方には大変お世話になりました。何度も一緒に室内楽を楽しんだりコンサートに出演したりしました。数年前に突然膵臓ガンで亡くなられましたが、一生忘れることはありません。楽しかった小樽の思い出は殆ど全て先生のおかげです)
たった十数人のアンサンブルでしたが、毎週1回、吹雪でも幼稚園やお寺の講堂で練習していました。私は3年間無遅刻無欠席、かつ誘われた音楽の集まりはいつでもどこでも参加していました。音楽三昧の小樽でした(^_^)
この頃はチェロを始めて5年と言うところで、入団して2年目、チェロトップ(と言っても3人しかいない)を任され、「バディネリ」はチェロが結構難しく一生懸命練習したのを覚えています。
素晴らしいですね。
生で聴けば感激すると思います。
マタイのこのアリアはあのコラールとともに感動的な部分です。
そのうち録音してみたいと思っています。
投稿情報: ダンベルドア | 2009-08-09 22:47
このアリア、バイオリンのオブリガート、ほんとに良いですよねぇ。世の中で一番好きかも。これを録音?いやぁ こればかりはバイオリンでしょう・・。
バッハのこの手?の曲(ある種の類型があり、ほぼシチリアーノのリズムの曲にはバッハは共通の思い入れがあるのかも)は、色々好きなものがあって思いつくまま(不正確かもしれませんが)並べると、
「音楽の捧げ物」のトリオソナタ、バイオリンソナタ第4番の第2楽章、フルートソナタから有名な(^_^)「シチリアーノ」、BWV639「我は主の名を呼ぶ」・・・こういう曲は自分がメロディを弾かなくてもどこかの部分ででも関わって一緒に弾けるだけで幸せ(^_^)
投稿情報: goshu | 2009-08-10 11:01