いわゆるヴォルフキャンセラーというものは、沢山の種類・工夫があって、私も沢山試したが一長一短。(ウルフトーンについてはここが詳しい)
今つけているのは、ゴム製のバイオリン用のミュート(誰か分からないお客さんの忘れ物)。小型強力マグネットが入っている紙挟みみたいなもの。かっこわるいけど,止まることは止まる。移動も容易だし、つけていてもあまり気にならない。もちろんミュートとしても使える。
これまでやっていたのは、ゴム製のミュートを常時3弦にぶら下げておいて,響きを優先して多少のボルフは我慢して、弱音の際に出るヴォルフは困るので,そういう場合だけ、ミュートを駒寄りに上からかませるというもの。太い線でないとうまく挟めないので元々3弦にぶら下げておく、これはN響のM氏に教わったやり方。これはなかなか音響的にも正しいし、気が利いている。
でも、いつもミュートを弦にぶら下げておくというのがなんだか気に入らない。たまに共振してカタカタ鳴ったりするし、ミュートなんてあんまり使うことはないから。
ところで、イタリア・Sgarbiは Eでボルフが出る。一方フレンチはFis(これが一般的)、どっちが困るかというとEで出るのが困る。
それはともかく、前述のミネハラさんのサイトに振動力学の詳しい科学的検証結果があるが,ヴォルフとどうつきあうかはなかなか悩ましい問題だ。音の良くなるヴォルフキャンセラー,エリミネーターなるものが沢山発売されていて,いろいろ試すが,なかなか確定した答えが得られていない。弦により気候により出方が異なるし・・。
イタリアンチェロには、ウルフエリミネーターという小さな見かけも良いものをつけている。実は、オリジナルはすべて真鍮だが、ちょっと工夫して弦を挟む溝に細いゴムを埋め込んである。しっかり止まるし,効果もある。ミネハラさんの研究によると,キャンセラーは小さくて軽いものが良い,ゴムがダンパーとして有益、ということなので,それなら、これがベスト。
何だかだとやって、結局フレンチも,こういうことに。位置は,誤差2mm以内。ワンポイント。ボルフは非常に目立たなくなり,かつ、D,Eなど近くの音もカランと良い音に。
ちなみに、現在の弦は、A線のみヤーガーmidium、他は、パーマネントmidium。
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