ホテルオークラが昨日、本館を閉館しました。私にとっても数あるホテルの中でホテルオークラは一番なじみのあったホテルです。たぶん生まれて初めてホテルというところで食事したのもホテルオークラ、41年前結婚式もオークラ、次女の結婚式も・・。テラスのローストビーフも何回か食べに行きました。
父は、子供たちが社会に出たとき周囲に臆すること無く生活できるようにと,世間の大人が利用する場所など,少しずつ社会勉強のために連れ歩いてくれました。ホテルでフルコースを食べる経験というのも,私が高校生の頃、それが当時日本一の評判だったホテルオークラ。その後も、日本庭園のついた料亭の離れの1室とか(板前さんへのご祝儀の出し方とか)、高級な天ぷら屋とか,普段は絶対に行かないようなところ(その後今日まで2度と行ったことがない)。父の教えは、ほかにも 男は,勝負事や賭け事なども覚えて知っていなければいけない,歳をとってから溺れることが無いように、ということで、小学校の頃から,将棋・囲碁・麻雀・こいこい(花札)・・など教え込まれた。女と賭け事には手を出すな、といわれていたが何のことやら分からなかった(^^;) せっかく男に生まれてきたのだから,サラリーマンになって上司の愚痴や給料の文句を言ったり人に使われるような生き方をするな,とも。世の中で独立して生きていくために必要なこと、注意することを,今考えると色々教え込もうとしていたのだ。あんまり役に立ったとは思えないが、ありがたいことだ。
ホテルオークラは、それまで、外食といえば年に1度銀座の不二屋でエビフライを誕生日の時に食べるくらいの経験しか無かったのに、初めて大人の世界に触れた最初だった。
それはともかく、オークラはなんといっても ロビーが広々としていて日本を意識させるデザインで秀逸だ。今回の取り壊しについても海外から保存すべきだと投書が来たりしたらしいがもっともである。
ところで、ホテルのラウンジにおいてあるソファ、コンパクトで座り心地がよく、かつ動きやすいものということで色々なホテルに行くたび気をつけていたが、買うならこれだなと目をつけていたのがホテルオークラの入り口付近のソファ。何の変哲も無いちょっとレトロなボックス型のもの。最近、それとおぼしきものをやっと見つけた。
モデナ1P といいます。値段も安く,場所もとらないし,気に入っています。
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