ガット弦に張り替えて1ヶ月経過。まだまだスチール弦に戻そうという気にならない。アンサンブルの練習にも何回か出たけれど,オケで特に調弦に手こずると言うこともない。環境を大きく変えなければまぁまぁ安定している。そんなことより,音が豊かで大きくなったし、細かい音を弾くとき嘘のように簡単に弾けるようになった。なにより柔らかく暖かみのある音は、昔レコードで聴いたチェロの音だ。ただ、調弦の時、スチール弦用にセットされているナットや駒のスリットはガットには細すぎて,調弦の時弦が引っかかってスムーズに行かない。昨日、紀尾井ホールであった素晴らしいチェロのコンサートの後、いつもの職人さんやチェロ仲間と食事をした。そこで、話をしたら,やすりで広げれば良い、で、4B位の鉛筆で擦っておけば良い,スチール弦に戻した場合でも,広い分には問題ないと言うので、今朝早速挑戦してスムーズに調弦が出来るようになった。
その時、もう1つ、ギアの内蔵してあるペグ(ウィットナー製)に話が及んだ。ペグを1回転すると実際には1/8回転するというのでアジャスターが不要になる。(じゃ、弦を最初に巻くとき大変だろうと思うと、ちゃんとハンドルのついたアダプターも別売されている)外見は黒檀のペグのようだが、プラスティックだからリッチな感じではないだろう。残念だが,実用をとることになる。まだ、使っている人は見たことがないと言うが、実験台で試して見ようかと思う。
これは、私が以前から疑問に思っていた改良だ。近頃のアマチュアチェリスト、特に女性は、ペグを回すことがないようだ。調弦も,チューナーで「目で見て」音合わせするのが一般的で,つまりは平均律で調弦していることになる。(それでは弦楽器の醍醐味がなくてつまらないだろうというのが常識)弦を自分で交換出来ないという人も少なくない。それが出来ないくらいだから,駒をまっすぐ垂直にゆがみなく維持するという基本的な楽器の手入れもしていないだろう。これでは、駄目だ。
それはともかく、ペグを使わないでいると,一定方向にペグの軸が常にひっぱられる状態なので、次第に真円が楕円になってくる。するといよいよペグは動かない。回しても約90度でカクンカクンと動くような状態だ。そうなったら,ペグの調整が必要になってしまう。というわけで、ほとんどの人のペグは使い物になっていないだろう。そもそも、ギターでもベースでも木のペグなんて今時使っていない。適当に緩んだりするから楽器の保護には役立っているということも考えられるが,それを気にする人は自分で緩めて保管するだろう。ともかく、ペグでもラックピニオンでもよいが左手で音を変化させながら,右手で音を出して(一旦低く合わせて連続的に次第に上げていって)一番あった状態(快を感じる状態)を探すというのが調弦の基本だ。右手でアジャスターを動かして,又、弾いてということを繰り返すのでは、調弦が厳密には難しいと思う。勢い、チューナーで「目で見て」合わせるということになるのだろう。音は目で見るのではなく耳で聴くのだが・・。これでは耳が退化する、少なくとも鍛えられない、というか、毎日基本を維持し鍛えるチャンスを失っている。・・言わずもがなだが,調弦が出来れば開放弦は自信があるが、弾き出すと音程がとれない私にはあんまり言う資格はないのだが・・・・
Goshuさんこんばんは。ご無沙汰しています。
私の楽器は、ウィットナーとは違うギアペグを装着しています。装着していから3年ほどですが、問題なく動作しています。
私のは、減速比は4分の1ですので、ウィットナーほど減速しませんが、使い勝手は良いと思っています。右手で音を出しながら、下から上へ連続的に上げるのが非常に楽です。
パーフェクションペグ(http://www.coastaltrading.biz/2016/10/post-347.html)
ウィットナーとは減速の構造が異なっています。
投稿情報: ぱたぱた | 2016-11-05 19:32
Goshuさん
リンクが変なので...
http://www.coastaltrading.biz/2016/10/post-347.html
投稿情報: ぱたぱた | 2016-11-05 19:41
ぱたぱたさん
貴重な情報有り難うございます。数種類出ているとは聞いていたのですが,気が付きませんでした。こっちの方が見た目は良さそうですね。検討します。
投稿情報: gpshu | 2016-11-06 00:18