何だか、A線の鳴りがおかしいなぁ、そろそろ弦を取り替える時期かなぁ・・などと考えていたが、確認のため、駒の位置を楽器の肩口から計ってみた。すると、400mm位だった。本来(と言うか、何度もの調整の結果最良として決めた位置402mm)より2mm上にずれたことになる。これは、ガット弦にして、ペグで音程調整をするようになったため、少しづつ駒が上にずれていった結果だろう。
ついでながら、駒の位置は、何を基準にどこを計るのかについて。f字孔の真ん中の線が、駒の位置になる、と教わった人もいると思うが、楽器のf字孔が正しくセットされているかどうかは疑わしい。私の楽器なんかは基準の位置に作られていないし、左右で違う。こんな事はざらだという。元のモデルになった楽器(たとえばストラドとか?)のサイズを真似して作っているのだろうから、正しいとは正しくコピーされたという意味だろう。しかし、その楽器が一番よく鳴る場所がそこなのかどうかは、やってみなくては分からない。だから、職人さんと相談してここが一番良いと思われる駒や魂柱の位置が決まったら、とりあえず、計測しておかないと、時間と共にずれてくるのに、修正できない。駒の足の位置を小さな傷を付けて目印にするのが一般だが、傷だらけの楽器だとどれがなんだか分からなくなる(^^;) だから、私はメジャーで測ることにして常にメジャーを携帯している。
肩口から駒の位置まで、と言ったが、駒は厚みがあるのだから、どこで計るのか、私の楽器の場合は、駒のエンドピン側の面つまり足の一番下。駒の削り方も横から見た断面が包丁で言えば片刃か両刃かで違うが、要するに弦の当たる場所だ。
駒の位置は、1mmずれたら響きが変わる。
ともかく、位置を直したら倍音豊かないつもの音に戻った。弦はまだ取り替えなくても良さそうだ。
コメント