冬の京都には雪がなくちゃ・・と思っていたらついに朝から雪がふった。東山は白くなり、太陽が雲の陰からおぼろ月のような姿を見せたり消えたりしている。今日は、京都国立近代美術館でやっている「茶碗の中の宇宙 ー楽家一子相伝の芸術」展を見に行く予定だったが、雪の京都を楽しむために3年坂に行くことに変更。
2年坂、ねねの道を通り、知恩院、青蓮院(門の前の巨木がすごい)を通って、白川疎水を経て、平安神宮前の近代美術館へ。
美術館に入ってみると、沢山の人出だ。樂家代々の名品ほか159点が一堂に見られるというわけだから、好きな人にはまたとないチャンス。残念ながら、長次郎の「無一物」は期間限定で、とっくに展示されなくなっていた。でも、なかなか見ることのない名品を見ることが出来た。やはり長次郎と光悦のものがダントツだ。(個人的感想です)
中でも、長次郎の、「大黑」「万代屋黒」「俊寛」、光悦の「加賀」「冠雪」がお気に入りだ。
これのコピーでよいから作って販売してくれないかと思うのだが・・。今の時代やろうと思えばできるだろう。バイオリンなどは、ストラドのコピー、まがい物、など世界中に沢山作られているし、真贋の鑑定にうるさいことを言わなければ、それでも十分楽しめるものだ。焼き物は偶然性による力が大きいだろうから、真似と言ってもどっちにしろ同じものが出来るとは思えない。良く出来た偽物が欲しいなぁ。「偽物」と言われるためにはよほど上手く作っていなくちゃ「偽物」の名に値しないのだ。
充実した旅も終わり、新幹線で帰京。3時のおやつは、河原町松原の交差点にある「幸福堂」の豆大福。以前は、出町柳の「ふたば」で行列して買ったものだが、近頃は、ここの豆大福が引けを取らないと思って贔屓にしている。
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