写真の価値・・。コレは20年以上前、山中湖の庭に咲いていたチゴユリの写真。SONYの回転レンズ付きのデジカメを買ったばかりで、試し撮りに外に出ていて、なにやら白い小さな花らしきものを発見して、上から撮ってもなんだかわからないので、レンズを回転させて下から撮ってみた。その画像を見て初めて、その清楚さ、可憐さに気がついた。それから、俄然山野草に興味を持って歩いてみると、至る所に、季節が動くごと次々と色々な花が咲いていることに気がついた。灯台下暗しとはよく言ったものだ。
これはデジタルカメラを買わなければ知り得なかったこと。つまり、それは芸術一般にも言える事だが、それまで日常性に埋没している人の五感を広げ新たな発見をしたり、身の回りの見過ごしている「もの」や「事」の価値や深さを知るようになる、その1つが写真というもの。お金にならなくても誰にも褒められなくても関係ない。 歳をとってくるときっと誰でもそうなるのだろうが、大切なものは日常の中に隠されていることに気がつく。大事なことは、日々、何を考えるかではなくどのような心情で生活するかということ。これは小林秀雄の教えである。
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