聞くところによると、コレドール著「カザルスとの対話」(白水社 1967刊)が絶版になるとかなったとか。白水社は何を考えているのか。これは数あるカザルスもののの本の中で唯一第一級資料といえるものだ。
この本は、カザルスの長い間秘書を務めたコレドールが、長年のカザルスの言葉を忠実に集めたものである。カザルスの生い立ちから、演奏活動の様々なエピソード、出会った音楽家や作曲家、音楽一般、ありとあらゆる事がカザルスの言葉で書かれてある。冒頭に集められた、トーマスマンを始め世界の著名人が贈ったカザルスへの讃辞だけでもものすごい。日本語訳は佐藤良雄先生である。熱誠をもって翻訳したものだ。
こんなに充実した歴史的価値のあるものをこの世から消すとは何のための出版事業なのだろう。売れても売れなくても良書を残すことは出版社の使命ではないのだろうか。
というわけで、知り合いでチェロ仲間の白水社の編集者にメールを出すことにした。もう間に合わないかも・・
(追記1:メールしたら、早速返事があり、現在、品切れということらしい。前にも新装再刊したこともあり、近々確認するとのこと。社内に在庫があれば送ってくれるとのこと)
(追記2:メールあり、社内在庫なし。機会を見て再版を提案するとのこと。がんばってください)
(追記3:7/24 電話あり。倉庫に在庫が見つかり、送るとのこと。申し訳ない・・(^^;) えっとこれで我が家に在庫3冊となる・・)
もし、偶然本屋で見かけることがあったら、カザルスについて少しでも知っている方なら、買うことをお勧めする。チェロを弾く人で、この本を読んだことがないなんて言語道断である(^_^)
コメント