昨日のNHK TV「クローズアップ現代」で「ゆるキャラ」が特集されていた。素人が考えた様々なデザインが流行っているとのこと。裁判員制度のPRのキャラクターが全国で素人によって沢山作られていたり、ともかくデザインが不完全で隙があるものが好感度が高く口コミで広まるらしい。
この傾向はだいぶ前からのことで、タレントや俳優として出てくるのを見ていても、到底美人でもなければ品位もないようなのが受けている。大衆に受ける、と言うのが最優先課題、と言うのは分かるけど、その大衆の心の中に何があるか、と言うこと。・・たぶん何もない、何の基準もない。(その証拠に、近頃やたらに「口コミ」「ランキング」など他人の噂で判断するのが流行だ。)
しかし、奈良の遷都1300年記念キャラクターはひどかった。お釈迦様の頭に鹿の角が生えている・・こんなデザインを良しとする審査員の教養と品性を疑わざるを得ない。仏教界が猛反対するのも当然だ。
「ゆるキャラ」「やくざ言葉」「不良っぽさ」などをおもしろがっているうちは良いが、そのうち、美の基準も崩れ、良いことの基準も崩れ、・・と言う風になって行くのが心配だ。(というか、既になっているから様々な奇怪な事件が起きてくる)
歳をとるごとに思うのは、人間には「教養」と「品性」が必要なのだが、それは無駄と言えば無駄なもの、受験にも関係がないし、市場が求めてもいないのだろう。しかし、実はいろいろな仕事に応じてその中で、また争いごとの中で、このことが隠れた問題になっているのだ。教養とはよけいなものではなく、本当は社会を円満な社会として成り立たせている基本になるものだ。それが欠けている人と話すと話が通じなくて困る。
・念のため、大辞泉によれば
きょう‐よう【教養】
1)
教え育てること。
2)
㋐ 学問、幅広い知識、精神の修養などを通して得られる創造的活力や心の豊かさ、物事に対する理解力。また、その手段としての学問•芸術•宗教などの精神活動。
㋑ 社会生活を営む上で必要な文化に関する広い知識。
●この項、4、5回訂正をしましたが、よけいなことを書くと、説明をするためにだんだん長くなったり、抽象的になったりするので、思い切って、短くしました。いい加減にせぇよ!と思われた方、すみませんm(_ _)m
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