yoshiさんのブログに面白いテーマが載っていたので、トラックバグします。「チェロの先生が多分聞き飽きている言い訳]と言うのです。私はくだらないチェックリストとかアンケートとかこういうの大好きで・・(^^;;
言い訳のほとんどは、要するに練習しない言い訳だと思いますね。忙しいとか、才能がないのではとか、身体的・楽器的?欠陥を云々したり、出来ない理由には事欠かないわけですが、練習時間は正直で、何年やろうと実質の練習時間が短ければ上手になる筈がない。前に3、4年の間に1000時間が目安と書きましたが、アマチュアでそれができるのは2割いるかいないかでしょう。
いい訳も最初のうちはご愛嬌で良いけれど、練習しないでレッスンに行く事が苦痛になってくると段々レッスンが遠くなり、楽器を弾く事も少なくなってくるように思います。
でも、「練習しないとレッスンに行けない、レッスン代がもったいない・・」こういう考えをもし持っているとしたら、とんでもない間違い。
私の先生の場合は、時間がなくて練習できなければここで練習すれば良い、と言います。社会人への配慮と言う事でもありますが、もっと積極的な?意味があると思います。
私の昔からのチェロ仲間で先輩は、その昔私が、なかなか練習できないのでレッスンに行けない、などと言ったら、「あのさ、それって根本的に間違ってない?」はぁ?「レッスンには色んなものがあると思うけど、何のためにレッスンに行くわけ?・・練習して弾けるようになってからレッスンに行くと言うのは、一人で練習して弾けるようになるってことじゃないの?上手になる練習ができるならレッスンなんて受けなくても良いんじゃないの?」??「どうして上手にならないかというと、間違った練習をするからやればやるほど下手になるんじゃないの?レッスンは、正しい練習法を教わるもんじゃないの?」・・・と言うわけで、なるほどと思った次第。
下手な「演奏」を聴かせるよりは、下手な練習法をみてもらう方が良い。だから、レッスンでは上手に弾いて先生に褒めてもらおうなんてくだらないことを考えるのではなく、失敗し、それがどうしてか、どこに大きな問題がありどういう練習をしたら良いかを教わる、その場で、正しい練習法を教わり実地にその場で試してやってみせる。それでもなお、問題があれば更にもっと別のあるいはもっと基本のやり方を教わる・・こっちの方がずっと効率的。
このことを分かっている先生につけた生徒は幸せだと思いますね。芸術的・音楽的なサジェスチョンを受けるとすごく嬉しいし、そういう事を知りたいと思う人が多いだろうけど、私は、それは空想の世界に遊ぶだけの事だと思う。そんな事の前に現実はへたくそな自分がいる。問題は、そのへたっぴが上手になろうとしている事、時間を無駄にしないで、残りの限られた時間で、本当にチェロが弾けるようになりたいならば、その時々で正しい「練習法」を教わるべきではないでしょうか。私が考える優れた指導者とは、なぜ出来ないかの深い的確な理由を見抜き、出来るようになるためのその生徒にとって一番身近で解決可能な方法を教えられる人だと思います。その症状の深い病理学的理解、それに対する的確な無駄のない処方籤、つまり名医。
だから、レッスンで練習するのは有意義な事だと思いますね。
yoshiさんの面白いテーマでコメントしようと思ったのですが goshuさんの次のコメントに深く頷いてしまいました。
>出来ない事をその場で一旦は出来るようにするのがレッスンというもの
こんなレッスンの連続です。 <ではここで練習しましょう> とよく言われます。 私にとっては一番辛い時間 一旦は出来るまで延々と。 それが身につくのに時間がかかるし まだ出来ない事ばかりですが 一旦は出来たはずと思い出しながら練習しています。
>このことを分かっている先生
に教わっているのは本当に幸せなのですが 苦手なことはいろいろ練習方法を教わっているのに ついつい後回しにしてしまう。。。 まずその基本練習をしようと改めて思いました。
投稿情報: yu-koi | 2009-02-14 23:07
yu-koiさん こんばんは
良いレッスンみたいですね。稽古ごとは、本人が一人になった時も確かにできるように、自分の体で、正しいことあるべき事を、その感動とともに覚えなければいけませんよね。簡単な重音でもちゃんと合っているのと大体合っているのでは、雲泥の差があり、それは自分で鳴らしてみないと分からない。先生の見本なんかいくら見て聴いても、じゃぁそのようにやりますってわけには行きません。一旦はちゃんと鳴らす、その時の感動や自信がその後の励みになり、宝になるってことじゃないでしょうか。どういう事に気をつけたらどうなるのか、成功のためのコツは体で覚えるしかないから、理屈やポイントもあるけど、それは確かにそうやったらうまくできた、と言うはっきりした成果がないと再現できませんね。話だけ聴いて見本だけ聴いて、後はうちに帰ってから練習して・・そうはいきません。
ま、1回では分からないし出来ないから何度も何度も同じ事を言われ続けることになる。でも、先生の仕事とは何度も何度も同じ事を言う事だと、ある庭師が言っていました。
投稿情報: goshu | 2009-02-14 23:57
こんにちは
もう深〜く頷いてしまいました。
実は今の先生やめる決心したところなんです。
この1年 介護がど〜んときて それまでの半分も練習できなかったら 見えてきてしまって...
毎回「私もうあきらめられてるのかなぁ」という悲しい思いが残ります。
でもゼロから教えていただいてきたのですから 「それじゃ全然ダメです」で終わらないでほしい。
私が「いくら教えてもダメな生徒」だったかもしれないけれど 大人向きの先生ではなかったかもしれません。
でもやめるって大変ですね。
始める時の何倍もの心のエネルギーが必要です。
先生が決まってないのは不安ですが
せっかく出会った♪チェロですから
もうひとがんばりしようと思っている今
大きな勇気をいただきました。
ありがとうございました。
投稿情報: Nao | 2009-02-15 02:09
Naoさん
介護ご苦労様です。それでもチェロに触ると言うのは大変なエネルギーですね。それだけでもすばらしいです。
ご安心ください、まだまだ時間はありますし、そのうち夢のようなチェロの体験ができる時がくるでしょう(^^)
それから、お住まいのすぐ近くにすばらしい先生を知っていますよ。色んな方法がありますし、どうにでもなりますよ。
投稿情報: goshu | 2009-02-15 07:43
goshuさん
そう言っていただけると本当に嬉しいです。
ありがとうございます。
練習はできなかったけれど ブログで皆様からその何倍ものいろんな情報いただく事ができました。
goshuさんには本当に感謝しております。
介護を忘れていられる♪Celloの世界があって
そのために時間を作る努力をする事に支えられています。
(そのうち ほんとにできなくなる時もくるかもしれませんが...)
先生の事は是非お聞きしたいです。
どうぞよろしくお願い致します。
今日はこれから弦楽オケで子供会のイベントで演奏してきます。こういうの一番楽しいですね。
投稿情報: Nao | 2009-02-15 08:40
うんうん すごくうなずける内容の記事です。
>時間がなくて練習できなければここで練習すれば良い、と言います。
>下手な練習法をみてもらう方が良い。
自分のモチベーションのために一応課題曲を決めて見てもらっていますが、今の先生についてよかったと思うのは変な癖がつきかけていたのを気が付かせて矯正してくれたこと、チェロを続ける事へのモチベーションを上げてくれた事です。
>先生の仕事とは何度も何度も同じ事を言う事だと、
全く同じ事を私の師匠に言われたことがあります。
いつだったか、私が前に言われていたこと忘れていて同じ事を言われたとき、「効率悪い生徒ですみません」と言ったら、師匠が、私もドイツ時代同じような事を先生に言った事があって、その時言われた言葉がこれだったそうです。
楽器に限らずこ人に物事を教える立場の人にとって至言ですよね。
投稿情報: はらしま | 2009-02-15 17:09