今日もブラームスの第1楽章。音程はかなり改善されたとはいえ、惜しいという所が2、3カ所。集中して音をとるしかない。でも、この曲は最初の4小節が勝負ですね。あとを安心して聞けるかどうかは出だしで決まる(^^) このところ毎回同じ曲同じような注意を受けるが、今日は少しだけ進歩。
最初のミの2分音符、ただ何となく2拍延ばすのではなく、後半は次のソの音に向かってつないで行くボーイングが必要。それはここばかりでなく音楽とはそういうものだなぁ・・。昔読んだフランスの哲学者ベルグソンは、生命の本質として「持続」と言う事をとりあげ、たとえとしてモーツァルトのような音楽について言及していた。現在は過去とつながり、そして未来へと向かってつながって行く、音が重なり合って、現在の中に過去も未来も含んでいる。だから次に出る音は現在の中に予想できるのだし、だからエレガントに心地よく安心して音楽に浸ることができる。・・・うろ覚えだが確かそういう事。生命は音楽同様に、動いているものであり、それを静止した状態で分割する事は生命の本質的全体像を失うことになる・・。
ということはつまり、持続と動きが音楽の最も大事な部分(ボーイングですね)。音程も音色もさることながら、基本的な事。音が重なり合い溶け合って流れて行く事、そしてそれが一番アマチュアに難しいこと。一音一音無機質でぶちぎれになりやすい。それよりもっと手前で自己満足してしまいがち(^^;; 空想に身を委ねず、よく音を聴き吟味する必要がある。何事も関心を持って注意するという事がなければ、低いレベルのままそれと気がつかずに時を過ごすことになる。
これは基本とはいえ結構高度なものでもある。でも結果としてどういう音になるかは致し方ないところがあるとはいえ、狙って行かなくては練習の甲斐がない。
そんなことに注意しながら1時間ほど繰り返し演奏。先生がピアノパートをチェロで弾いて下さったので和音の感じなども分かった。最後の部分は本当に良いなぁ・・シ、ドーシーラーソーと下がってくる所 espress.となっている所、ジーンと来ますね。行き過ぎた全ての時を回想するかのように惜しむかのようにそして敬虔に、この部分どんな音色でどんなビブラートをつけるか・・本番が楽しみ。
このブラームスの名曲を弾けるのは本当に嬉しい限り。チェロをやめないでいて良かった
>このブラームスの名曲を弾けるのは本当に嬉しい限り。チェロをやめないでいて良かった
バッハも良いし、
ベートーヴェンも良いですが、
ブラームスのこの曲はまた格別ですよね。
僕的には、ほかのどの曲よりもチェロらしい曲、ほかの楽器でやっても絶対にこんなにかっこよくならない、まさにチェロにとっての曲、というような印象があります。
投稿情報: たこすけ | 2009-05-17 00:24
たこすけさん 今度一緒に弾きたいですね
この曲では華やかな高音は出て来ないので、低音の音色、響きが重要ですね。チェロは低音楽器と言われる割に、その低音を鳴らす事が初心のうちはなかなか難しいですよね。ウルフトーンも出やすいし、うまくコントロールするのは厄介です。でもそれがうまくできるようになったら、この曲は素晴らしいです。
投稿情報: goshu | 2009-05-17 17:11