これは芭蕉の弟子であった与謝野蕪村(よさのぶそん)の「宜冬(ぎとう)」という水墨画です。大学生の時からこれが好きで机のそばに貼ってありました。 京都のなんとか言う画商が、蕪村には「十の宜(よろ)しきこと」池大雅には「十のたのしきこと」というテーマで画を依頼したその中の1枚。
山には小さな道が上に続いている崖の下の小さな家、冬は寒いが、北風を木々が防いでくれる、、やがて芽吹いて花を咲かせてくれそうな木もある・・そういう景色。冬の中の暖かさを感じさせる絵ですね。こういう自然の中の小さな家の小さな喜び・・こういうの良いですねぇ。これを「和の心」というのではないでしょうか。
近年、カンネン的に愛国心とか日の丸がどうしたとか ただのスポーツ選手に国の誇りだの押しつけたり、怪しげなことを言ってる人たちがいますが、わかってるかな。パブロフの犬同様、金メダルの良い印象と日の丸を条件反射的にいつも結びつけて愛国心(その中身の希薄な、いつも敵を必要とする貧しい心)を植え付けるのも為政者の方法ですが、そんな像に焦点を合わせるのでなく、日本とかその中身である日本文化への焦点は各個それぞれ別の像にあっても良いのではないでしょうか。
お前みたいな字のへたくそなのがなんで今更書道なんだと思う人も沢山いるでしょうが、それは、こうした絵に近づくための1つの方法。まだまだ始めたばかりでどうにもならないし何も分かっていませんが、ともかく書道は日本文化の伝統、様々な道に通じる大切な方法だと思います。
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