フレンチチェロの調整完了し、久しぶりに帰宅。今回の調整とは、駒を高く作り直し、それに合わせてネック角度を上げ、指板表面をを削り、ナットを調整して弦の幅を狭く・・というようなこと。通常の調整と言うよりかなり大幅な作業になってしまった。
そもそもの工作前の指板用の荒削り状態の黒檀材は、よく見ると、節があったり、繊維がまっすぐでなかったり、白っぽいまだら模様になっていたり、良いものはなかなかないらしい。南洋の硬い材だから、成長するまでに時間がかかり、近頃では良いものがなくなってしまったらしい。昔なら、販売されないようなものまで流通していて、それでも他に代わるものがないから、何とか使っていくということらしい。弓の材のフェルナンブコも段々入手困難になっているらしいし、木材は貴重になっている。
さて、久しぶりにちょっと弾いてみると、前よりクリアに良く鳴るようになっている。これは駒を高くして、指板のネック側を低く削ったため、弦の駒にかかる圧力が増したためだろう。また、駒が、指板寄りにセッティング(楽器上部から400mm)され(このチェロが作られた当時の調整)、魂柱も少し離し気味にしてあるとのことで、弦高もちょうど良いし、発音も容易。これなら、駒を薄くする必要は今のところ感じない。新しい駒がなじむのに1週間くらいかかるとのこと。新品のスピーカーと同じでエージングという作業が必要。しばらくがりがり弾いて見る事にする。
弦は、今のところ、A,Dがエヴァピラッツィ、G,Cはパーマネント。今度は全部エヴァピラッツィにしてみようかと思う。職人さん曰く、この楽器はうるさくないのがいいよね、うるさくないけど鳴らないってのもあるけど、これはそうじゃないし・・だけど、聴いてる側からすれば細かな楽器の音がどうってコトよりパーフォーマンスの方が大事だから(・・おっと、それをいっちゃぁ・・・(^_^))
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