昨日は父の日だった。娘からは美味しいお菓子が届いた。29歳の息子からは丁重なメールが来た(^_^) 考えて見れば、私は自分の父親にこうしたことは1度もしなかった。私は、生涯ろくでもない子、育て間違った子供であったろうし、私も父はただ煙たいだけだった。
それなのに、我が家の子どもたちは、いずれも親よりもエライ。学業優秀とか、いい会社にいるとか金持ちになったとか、そんなことではなく、人間として立派な心を持っている。親としてそういう風に育てた記憶はないから、子供がエライのだ。
どんな親でも、子供が小学校に上がるような年齢になると、うちの子供は天才ではないか!などと考えてしまうほど、子供の能力は親の想像を凌駕する。しかし、段々、「普通」になる(^_^)
けれど、歳をへるごとに私は、うちの子はえらいなぁ、と思うのだ。人間的に打たれる?ものがある。父はそんなにえらくない、立派でもないし、ろくな父親でもない、のに。隔世遺伝かもしれない・・。
私の父は、生前、子どもたちのためにいくつかのことを書き残した。自分の生涯のこと、そして、子供への教えなどだ。このうち、生涯については、新聞に連載され、その後単行本にもされた著作がある。父は、学歴も何の後ろ盾もない境涯で、吉川英治の「 我以外皆我師」を地でいった。そして、自分にも他人にも非常にキビシク、ろくでもない社会や人間達をつぶさに見て、子供には、「世の中で言う『立派な人間』になんかならなくて良い。先ずは子供に敬愛される親になり、人の情けを恩と感じて、その義理を果たせ」と言っていた。
私の努力はなにもないが、結果としては、父の日に、少しは子供に敬愛されてるのかな?と思う今日この頃だ。
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