毎日、練習を始める前に、楽器を手にして最初にやること。それは、駒が垂直に立っているかどうかをチェックする。(これは習慣になっているので、他人の楽器を手にしたときも最初に駒の傾きをチェックしてしまう、結構いい加減なのが多い(^_^))それから、Aをチューナーで取って、後は耳を頼りに調弦する。
それと、ペグを使って調弦している場合は、たまに駒の位置が正しい場所に立っているかを確認する。私のフレンチのチェロの場合、楽器の最上部、ネックの肩口から駒の下側までが400mmに調整してあるので、巻き尺を使って、両側の長さを時々測る。ちなみに私のチェロの全長は750mmである。駒の位置が定まって、魂柱の位置も決まると言う順番だから、駒の位置は重要。それが基本で魂柱の位置調整など各種調整が始まる。
前に紹介したけど、イタリアンの方は402mmで調整してある。よく、f字孔の刻みが駒の真ん中に来るのが正しい、なんて言う人がいるけど、楽器はそうそう精密に出来てはいない。f字孔の位置なんてかなりいい加減だ。実測で調整した方が良い。今朝、計ったら、低弦側は400mmだったけど、高音側は、402mm だった。で、弦を緩めて駒を動かして、400mmにした。この長さは楽器によっても異なるので、職人さんに教わるしかない。また、駒が楽器のセンターに来ているかどうか、f字孔からの距離を測る、私の場合、28mmだ。駒の接地面は、楽器の表板の反りに合わせて相当精密に出来ていて、ピタッと吸い付くように立っているべきもの。位置がずれていたり、傾いていると音の響きが相当違う。そして、駒は長い間に調弦を繰り返すうちに移動するものなのだ。なので、巻き尺はいつでも持って歩いている。
弦を張り替えたり、駒を正しく立っているようにチェックするのは、セロ弾きのタシナミとして出来なくちゃいけないと思う。これを自分ではやらない、気にしてない人も沢山いるようだけど、練習した方が良いと思う。
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