昨日の夜はアヴェマリアの第3パートをさらって見た。見た目楽そうで結構大変。美しくpのニュアンスが弾けたら中級以上。
ところで、知らない人とアンサンブルするときとか、お互いのレベルを事前に知っておいてパートを振り分ける必要がある。自己申告はかなりあてにならないので、何かの基準が必要で、これがあぁでもないこうでもない・・・
チェロを始めて第4ポジションを習うまで1,2年と言うところか、これが初心者。第4ポジションまでの音程が確実にポジション移動が出来るようになってきたら、もう初心者ではなく初級者。(で音もしっかりしていてビブラートも出来て親指ポジションを習い始めるまでは後期初級者ということにしようか。)
そこから、自信を持って親指ポジションが弾ける、第5、6,7ポジションのマッピングも頭に入っているのが中級者。曲で言うと、「アレグロアッパショナート」が弾ける、クレンゲルの「コンチェルティーノ」が弾ける等。ソロの曲が弾けるだけでなく、アンサンブルでも、音楽的に良い響きを作り出すことが出来るのが、初級者と中級者の違いと言うことにしよう(^_^)
私はへたっぴなので、それ以上のことは分からない。
ところで、問題は「弾ける」と言うことの中身。
「弾ける」というのは、どんなレベルでも、「正しい音程」で、「発想記号に従って」かつ「しっかりとした良い音で」「その作曲家らしく」「弾く」と言うこと。カスミッシモやsempre mfでは駄目。
良いとか駄目とか、何の権限があってそんなこと言うのかっていう気もするけど、ソロならどんなでも個人の表現の自由で(ましてや聴衆がいなければ)構わないけど、アンサンブルでは一緒に弾く人に迷惑をかけるから、一緒に本当に音楽を楽しめるかと言う点で、良いとか駄目とか言わざるを得ない。
自分のレベル以上のことに挑戦するのは良いことだし、どんどんそうするべきだと思うけど、アンサンブルを組もうと言うときは謙虚に自分の実力を知っている方がお互いの為。多少無理でも、自分の弱点を知っていて、そこを注意して練習する気があれば、それはそれで問題ないと思う。
それに、アンサンブルでは、初心者は別として、どっちかというと技術より音楽性の方が大きいと思う。経験を積んだ音楽性のある「後期初級者」は、半端な中級者や音楽的に欠陥のある上級者?よりずっとまし。アマチュアチェロ界では、「前期初級者」(第4ポジションまでは何とか弾けるが、その先は当てずっぽうな音の取り方。それに楽器をちゃんと鳴らせていない)で止まっている人が一番多いように思うが(つまり、器用なだけではこの先進めない、正しい努力が必要になるし、時間も根気も必要)、「良い後期初級者」になるには、ビブラートなど良い音を作る為のテクニックが必要で、これが大きな分岐点。40歳以上になってから始めた人はよほど才能に恵まれない限り、先ずは「良い後期初級者」になることを目指すべきだと思う。初級者と言っても大概のソロ曲は弾けるしアンサンブルでも重要な役割を持てる(普通は中級者というのかも知れない)。無理なことを目指さず、できる事の中身を濃く美しくする。知らない人が聴けば誰も初級者とは思わない、上手な人だ。
「後期初級者」なんて言わないで、これを中級と言っても良いような気がするが・・ま、一応。
人を差別化するのは気持ちよいことではないけれど、何か上手い方法は無いかなぁ・・質問紙法によるテストを考えて見ようかなぁ・・
私について言えば、何度も言うけど、中級のへたっぴである。けれど、自分がどこがどういう風に駄目かは知っている。なるべく練習してこなすようにはするけれど、自分の価値基準に照らしてアンサンブルを破壊するような事はしない。分をわきまえる、ということ。そもそも、初級だの中級だの上級だのはアマチュアの話、小さい頃から音楽の訓練を受けたプロの卵達には何のこっちゃの話だろう(^^;)
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