4種類の調査報告書は以下で参照できます。
■福島原発事故独立検証委員会(民間事故調)
(2012年3月11日より発売中)
http://rebuildjpn.org/fukushima/report
■東京電力「福島原子力事故調査報告書 」
(最終報告書:平成24年6月20日)
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/interim/index-j.html
■東京電力福島原子力発電所事故調査委員会(国会事故調)
(2012年7月5日に国会へ提出)
http://naiic.go.jp/report/
■東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会(政府事故調)
(最終報告書2012年07月23日)
http://icanps.go.jp/
国会事故調が、国政調査権を持って強制力があり、東電も他には出せない資料を出したりしていて、表面的な数値だけでなく、当事者に直接聴くと言う形で傍証を固めていて、その点ではもっとも踏み込んだ内容だろう。しかし、各政党が推薦する委員、事務局員を選任してそれぞれの立場にたって見解を述べているわけだから、とりまとめは大変な事だったらしい。
4つの調査報告書は、それぞれ見解がばらばら、事故は人災だったと踏み込んだのは国会事故調だけで、後は、天災だという立場に立っている。「安全神話」という言葉を国会事故調は使わない。人災なのに、神話と言ってしまえばそれで話は進まない。思考停止だ。それは何故かどういう裏があるのかは、色々推測が出来る。
ともかく、昨年の事故以来、多くの隠されていた日本の統治の問題点、原子力村と呼ばれる強大なマフィア的仕組み、報道の問題点、等々が 明らかになった。この調査について、問題点をどう見るかは、各自が判断するしかないというのが結論だ。
そもそも、日本は、お上の仰せを信じてそのまま従っていれば悪くはならない、という伝統?があった。よその国ではそんなことはない。今回の事故で、日本の正体がばれた。もはや国の言うこと、企業の言うこと、えらそうな人達の言うことをそのまま信じてどうにかなるものではないということが分かった。権威に頼らなくても多種多様な立場の様々な意見を聞いて見れば、 その人なりの判断で、実態は見えてくることだろう。多種多様な意見にいつでも誰でもアクセスしたりコミットできるというのは民主主義の基本だ。少なくともそれを阻害するような仕組みは壊す必要がある。特にマスコミはひどい。
本当のことはどうなのか、誰かがとりまとめて教えてくれるということは最終的にはない、様々な立場、様々な利権、思惑が絡んで、1つの確かな結論に至ることなどない。1つの意見には様々なバイアスがかかっている。しかし、それぞれの研究者?や、政治家、官僚、などなどが基本的にどういう立場にあるかを考えながらみれば、自ずから明らかになる。最後にはその人の生き方を点検する事になるだろう。
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