長い間、腕時計というものはつけたことがなかった。最近電車に乗ることが増え、やっぱり腕時計があった方が便利だと気がついた。列車の時刻が表示されたら,あと何分か分かれば,駅構内で急いで歩くかのんびり行くか決められる。それで、半年前に3000円くらいの安いのを買ったが,最近壊れた。それで、昔使っていた時計を探し出して使うことに。これは、60年位前に作られたオメガの自動巻時計。
私は以前,時計をしていてもすぐに外してしまうので、それなら懐中時計の方が良いと思って、2008年11月に原宿のAssisiOnで、スイスの公式鉄道時計Mondineのアラーム付き懐中時計を購入した。折りたたみのスタンドがついていてテーブルウォッチとしても使える。アラーム音も可愛くトラベルウォッチとしても秀逸だ。こんな時計は世界にこれ1つだ。ところが,数年前に壊れて動かなくなった。時計屋に持って行ったら,開ける工具がないし,修理はできなくてスイスに送ってムーブメントを取り替えることになると言われた。現在売られているものは これ だが、これはアラームが付いていない。なんとか直そうと思って色々調べたが,結局Assisi ONに相談したら,調べてくれて、Mondineの日本のサービスセンターに送れば直してくれることが分かった。早速、送ることに。
これで私の時計は全部復活(^_^)v
旅行に出かけて、ホテルの部屋に置くもの。居心地とか考えると、マイコーヒーカップ、お気に入りの小皿、そして、時計だ。こういうものは、あれば良い、用が足せれば良いというものではない。ホテル備え付きのプラスチックみたいな茶碗でもコーヒーは飲めるし,お菓子もティッシュを広げておけば良いかも知れないが,マイカップを持って行って使って見たら全然違うのが分かるはず。
世の中、便利なこと、機能的なことが そのまま快適さにつながるとは限らない。最近LPレコードとか,カセットテープが復活してきているらしい。それは一時的な流行、気の迷い・・なのか、もうちょっと深いものなのか・・豊かさとは何なのか、政治や経済の動きの中で(本当の豊かさとはかけ離れた政財界人)何度も忘れられ何度も繰り返されるテーマだ。
人間の五感の中で最も原始的で根源的なものは触覚だと思う,音楽の中でも,音の中の触感・質感(そう言うものを連想させる要素)とも言うべきものが,大事なのではないだろうか。チェロの音色の魅力とはそう言うものだと思う。生活の中で何が大切か,考えるときこういうことがヒントになる。
こんな事が大事だなんて言ってるのは歳をとった証拠だろうか・・・。
後日談 2/22
腕時計のカバー(ガラスではなくプラスティック)が経年変化でひびだらけなので、交換してもらいに近くの時計店に持って行った。取り寄せるので5日くらいかかるとのこと。で、ついでにオーバーホールの話をしたら、そりゃ中の油は,2,3年しか持たないし,本当は5年に1度くらいは,オーバーホールした方が良い、近頃の時計と違って機械式で動いているので、バネとか,部品に力がかかっているのでメンテナンスは必要、何もしない方が良いなんて事はないとのこと。至極当然のこと・・なので、80近いベテランの時計職人を信用してクリーニングも頼んでしまった。
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