この2,3週間、披露宴用のビデオ制作にかかりっきりになり、毎日長時間ずっとディスプレイとにらめっこでしたが、一昨日は、久しぶりに午前中は弦楽アンサンブルの練習、午後はチェロアンサンブルの練習。チェロは良いなぁ、音楽は良いなぁ、とつくづく思いました。
目が解放され、細かい神経を使わずおおらかに音楽に身を任せるというのは、気持ちが良い。コンクリートジャングルの中からしっとりした緑の高原に移動したみたい。理屈抜きに音楽ってそういうもんだし、聴いてる人にもそれを伝えなければならないな。それなのに、小さな事に拘泥して萎縮して臆病に音取りなんかして済ましているようでは話にならない。確かに難しい事は多いし、相当練習してもなかなか前には進めないけど、基本的な所を失っては元も子もない。
1日チェロを弾いていたらすっかり楽になって、その後さっさと作業は終了。完成しました。週末はホテルで試写会。大画面で投影した場合、どうなるのか楽しみ。
このビデオ造りでも色んな事を知り、気がつきました。業者に頼めば簡単にそれなりのものが出来たでしょうが、親が作るものは全く違うと思います。心がこもっているし、細かな配慮が至る所にちりばめられている。
音楽もビデオも1つのメッセージだから演奏と言うことについてもとても役に立つ体験でした。それは、時間を紡ぐ作業で、同じ事は2度とない、バッハの3番のサラバンド、ブーレ1,2,1と繰り返すとき、短調を経験した繰り返しは、前とは違う、時は重なり厚みを増し変化しなければならない、というのはごく自然なことだと気がつきました。
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