同じく山中湖の庭から持ってきたクロモジ(枝を手折るとさわやかな良い香りがするので、楊枝に使われる木)の花も咲いた。葉が薄く小さく暗くならないので、玄関横に植えてある。
次はシャクナゲが咲き、ビヨウヤナギ、エビネと続いていくだろう。
ところで、うちの周辺に沢山咲き誇る桜、まだまだ咲いている(これは我が家のしだれ桜、ソメイヨシノじゃないので、新芽と共に咲いている。日本古来の桜だ。日本文化を語るとき花と言えばこれだ。大和心=平和の象徴である)。小林秀雄が亡くなった後、遺愛の桜が山梨県の清春白樺美術館に移植された。それを知って早速見に行ったが、その姿・風情を見て、これが日本文化かと思った。それで、同じような桜を探して我が家に植えて見た。
昔から分からないのは、桜が散り際が潔い大和魂(大和騙し?)とか言う人がいることだ(軍国主義の時代の名残)。たった1日で見事に咲いて見事に?散る花は沢山あるのに、何故あんなに花期の長い桜をそう言うのか。要するに、すごく桜が好きで散ってしまうのが惜しいという気持ちが強いと言うだけのことだろう。
「花は愛惜(あいじゃく)に散り、草は棄嫌(きげん)に生(お)うるのみなり(道元「正法眼蔵」)」
日本では、「花」と言えば、桜を意味するが、桜にばかり目が向いているうちに、ひっそりと咲きひっそりと消える美しい花が沢山ある。
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