今日,注文していたベートーベンの弦楽四重奏曲のCD3枚が届いた。演奏はメロスSQ 。早速かけてみる。最初の音からして,魅力的な響き,こういう第一印象が大事、これで,ちゃんと聴こうという気になる。何しろこのSQ は音が美しい。「1人で弾いているかのように聴こえるように練習する」とどこかで語っていたのを読んだことがある。その集中力が音色的にも表れている気がする。
このSQの演奏を最初に聴いたのはLPレコードで,シューベルトの弦楽四重奏「死と乙女」 音色の美しさ,表現の自然さに強い印象を覚えた。ところが,調べてみると,現在買えるCDが少ないのはどうしたことだろう。仕方ないから,中古屋から仕入れることになるが,それが簡単にできるのもインターネットの恩恵。
調子に乗って,毎日のようにCDが配送される(^^;;
(追記)世に出ているCDについては,どうもおかしい。新人のCDは次々と出るのは,まぁ、タレントになりたい演奏家が多いし、お手軽な時代なんだとして,一応定評を得たような演奏家については、なぜかある特定の演奏家のものがその内容に関わらずたくさん出て、永久に保存すべきと思われる演奏家のものが少なすぎる。チェロで言えば前者がカザルス、後者がトルトゥリエ。レコード会社が儲かると思えばどんどん何でも出すということだろうが、私はカザルスの熱烈なファンだけど,そんなに今の時代に多くの人が良いと思うはずはないとも思う。多分忍野八海が池に潜ってテレビ中継中にカメラマンが死んだことで有名になってから一番の観光地になって大型バスが押し掛けるようになったのと同じだろう。つまり,本来のこととは異なる理由で有名になっているということ。カザルスの場合は,やはりテレビで国連での演奏が放映されたのがきっかけだ。レーベルも違うし,いろいろな問題があるのだろうとは思うが,もうちょっとバランスがとれないものか。バイオリンのシゲティやチェロのトルトゥリエ、メロスカルテットなどもっとCDを出して欲しい。
これは出版界にも言えるが、およそ,出版業としてこの世にある以上,自らの矜持を守って、世に出すべきものを出すという姿勢を濃厚に出して欲しい。
ましてや,インターネットで音楽配信できる時代、リスクをかけずに可能ではないだろうか。営業的な理由で廃盤になったものも聴けるようにして欲しい。著作権にしても、世に出したものの権利を言うのならまだしも,出さないのなら、逆に人類財産権の侵害で訴えられないか・・・?
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