B.グリーンハウス、J.シュタルケル、R.ロストロポービッチの3人のオールドマスターによる講演会が開かれました。言葉が聞き取りにくく、細かい表現は忘れてしまいましたが、これはそのうち活字になることを期待しましょう。
チェロ教育の今後についてどう思うかと言うようなテーマでしたが、このことについて突っ込んだ話し合いがあったわけでもなく、途中で退席した(!)司会者にそのような素養があるわけでもないので、むしろ三氏三様の受け答えが面白かった。それぞれの個性がよくでていました。ロストロポービッチさんは、現代の若者の嗜好や、風潮についてどちらかといえば悲観的のようでした。大きな音の音楽が流行って、また、昔のマエストロ、トルトゥリエ、フルニエなども死んで、音楽は楽しければ良い、と言うような風潮になっている。シュタルケルさんは、チェロのための新しい音楽が作られることが大切で、それは作られているし、今後もそうだろうし、未来は明るい・・と。そして、グリーンハウスさんは、せっかくの機会なので、今回、この場所から、今後の発展のためにも世界チェロ協会を作ろう、と呼びかけました。そして、最後の一言づつの挨拶では、「チェロをとおして私の人生は幸せだった・・・」と静かに語りました。私は胸が熱くなるのを感じました。シュタルケルさんも「スポットライトをどれだけ強く浴びるかは問題ではない。それぞれの人が、自分の人生をチェロによって音楽によって充実したものにすることが一番大切だ」 ロストロさんの言葉は・・・よくわからなかった(^_^;)
どなたかこの講演会を聴いた方には補足、訂正をしていただきたいです。(^_^;)
goshuさん、こんにちは!
1000人のチェロのレポートありがとうございます。楽しく拝見しています。
シュタルケル氏とグリーンハウス氏のことばを読んで、あらためて自分の人生のなかでどういう風にチェロと(音楽と)かかわっていこうか考えるようになりました。本当に宝物になるようなことばですね。
投稿情報: yuimin | 2005-06-03 13:12
yuiminさん おひさしぶり
レポートが止まっていて申し訳ありません。くだらないことにかかりっきりになって、チェロの練習も滞り、昨日からハイドンのメヌエットをさらってみたら、もう、親指の腹が赤く腫れ上がってしまいました。毎日触ってないとすぐ退化(^_^;)
グリーンハウスさんはクリニックの時、シューマンの協奏曲を弾いたアマチュアに、音楽の形が大事だと言い、カザルスの言葉として「虹」の事を話しました。
グリーンハウスさんについては、私のサイトにインタビュー記事があるので是非ごらんください。
http://cello.jp/cellist/casals/int.html
別の意味から、私は演奏を虹にたとえるのが好きです。カザルスホールのプログラムに投稿したこともあるのですが、大家のように大空に虹を描くことは、アマチュアにはできないが、しかし、子供でも、小さなじょうろで虹を作ることはできる。絵を描いたり空想するだけでなく、小さくても自分で作る虹は、立派な音楽家とは比べ物にならないが、ホンモノではある。大事なのはホンモノであるということ。だから、練習もてきとーに楽しむと言うことではなくて、できる限りまじめに正しく心がけだけでも立派にしなくてはいけない、と思うんでありますね。何事も楽しければ良いと考える人が多い昨今ですが、私はそうは思いません。と言うか、楽しみの深さも人それぞれ。
少なくとも、地面ばかり見て歩いていないで、時には大空を見上げ遠くに目をやって、虹が見えるようにしていないと・・
投稿情報: goshu | 2005-06-03 14:11
お久しぶりです。読んで感動しました。
「チェロをとおして私の人生は幸せだった・・・」
「スポットライトをどれだけ強く浴びるかは問題ではない。
それぞれの人が、自分の人生をチェロによって音楽によって
充実したものにすることが一番大切だ」
やばい!さすが、巨匠は言う事がちがうぜってな感じです。
ロストロおじさんはバッハ無伴奏のDVDを買って、驚愕した覚えがあります。
一度でいいから生で聞きたいお人です。
そういえばドイツ、ボンにあるベートーベンハウスに
ロストロおじさんの写真がありました。名誉会員だそうな。
こういう機会があればおいらもぜひとも行ってみたいです。
最近の事だったんですね。
投稿情報: おさかな | 2005-06-17 02:17