そういえば、自己紹介じゃなくチェロ紹介をしていなかった、のでいちおう
色と形が気に入って(ほかに選択の余地もなかったが)その場ですぐに買ってしまった。
古いイタリア製。Sgarbi Domo 1909とラベルが貼ってあるが、本物かどうか知らない。元々そういうことにあまり関心がない(^^;)
今考えれば当時としては高い買い物をいともあっさりと買ってしまったものだ。そういえば、結婚だって知り合って3ヶ月だった・・(^^;) ま、こういうのは直感がすべ
それはともかく、今から、32年ほど前だと思う。当時、私は小樽にいて、そのときは12万ほどのドイツ製の新しいチェロを使っていた。硬い音がして練習していてあまり気持ちよくなかったし、新婚の妻には苦痛であった(後から聞いた話(^^;))らしい。それで、良いチェロが欲しいと、その直前まで習っていた佐藤光さん(現パリ管チェリスト)に手紙で相談したところ、父(良雄先生)の所に1台良いのがある、と聞き、すぐに飛行機で上京して、良雄先生のお宅に伺った。材料は決して良いものでなく、普通のトラ目の木目なんてどこにもない。だが色がよい、幅が狭くふくらみがあって少し小振りに見えるがフルサイズ。何しろ弾きやすそう。前の持ち主はお弟子さんで現在フランスにいるがオケで弾くため音の大きな楽器に替えたいとのこと。・・で、そのまま小樽に持って帰った。その当時は何も知らず、平気で飛行機にソフトケースに入れて運んだ(よく何ともなかったものだ)。
小樽を引き揚げて東京に戻ってから、自由が丘の笠川さんという楽器修理屋さんに持って行って聞いたところ、これは複数の楽器を集めて作ったもので、表板は18世紀後半から19世紀初頭(ナポレオンの時代=ベートーベンの時代)のもの、らしい。側は木目からするとブナのようだ。
数年前、人からの紹介でオーストラリア人のセイヤーさんという人に頼んで、ネックの付け替え(ネックが下がってきていたので思い切って付け替えの大工事)、バスバーの交換(この寿命は20年くらいらしい、消耗品、だが職人の腕の見せ所らしい)、駒の交換、その他オーバーホールといえる修理(何しろ満身創痍の老人である)をして貰った。その効果は抜群で、ハイポジションが弾きやすくなり音も張りのある音になった。その後、エンドピンを鉄パイプ製からカーボンファイバーに換えた。これも楽器に合っていて倍音が増え響きがよりいっそう豊かになった。病院に通うように何度もセイヤーさんの元に通ったが、何しろ英語しか通じないから、ちょっと不便。それで一昨年から、佐々木バイオリン工房の佐々木さんに見て貰っているが、ほとんど全く調整の必要がないとのこと。最初見たときは、バラバラの楽器の寄せ集めでがらくただと思ったが、材料とかラベルとかの一般の市場流通価値を抜きにすれば楽器としてのクオリティは大変すばらしいと言われた。私には楽器の価値がわからないが、噂になるほど?多くの人が音がよいと言うので、そうなのかも知れない・・(^^;)
私が知っているのは、ともかく弾きやすい、ちょっと触っただけで音が響くということ。それと他の人の楽器はほとんど弾く気がしないほど、音に味がある。
弦は A線D線がLasen midium G Cは Spirocore タングステン 色々たくさん試したが、今のところこれがベスト、楽器もこの弦に合わせて調整してあるので。(2006年春からは、全弦パーマネントに変更、調整済み)昨年には佐々木さんからドイツ製Wankaの弓を購入、これがすばらしい、弓でこんなに違うかと言うくらいやる気が出る(^_^)
・・・あ、チェロ紹介してないと思っていたら前にやってましたね。物忘れが・・(^^;)
「私のチェロ」という題で。今回は写真入りと言うことで(^^;) 喜んで人に自慢するような楽器ではないが、一応。(^_^)
追加写真
チェロケースは、BRACK CASEで、楽器の横幅が少し狭いので、コンピューター用の表面がメッシュ加工された低反撥スポンジをカットして両面テープで貼り付けたもの。又、佐々木さんに聞いて、このケースに入れておいて壊れた楽器を見たことがあり、その時の原因が、ネック部分だけが固定されていて、楽器の表板の出っ張った部分がケースと接触したためネックが折れたらしいとのことなので、問題箇所にも部分的にスポンジを貼ってある。なお、下のクッションの表面の布を剥いで、スポンジ部分をくりぬいてあった部分(実は、このケースは倉田先生のもので、最初にケースを買った直後、トルトゥリエピンをケースに収めるため、私がやって差し上げた)に鉛筆と予備のミュートを入れてある(^_^)
ところで、私の知り合いのチェロ弾きは2、3台チェロをもっている人が少なくないが、修理・調整のたびに弾けなくなるのも困ったものなので、もう1台購入しようかなぁと言う気になってきた
goshuさん、はじめまして。
チェロに関してネットサーフィンしていましたらたどりつきました。
素晴らしい環境でチェロ生活を送られているのですね!とてもうらやましいです。
私は都会のど真ん中の賃貸マンションで、上下左右の住民にビクビクしながらサイレントチェロで練習しています。アコースティックチェロも持ってはいますが、アマオケの練習に行くときぐらいしか弾けません。
チェロの楽器やその他のグッズ、音楽に関してとても詳しく書かれているので、今後も参考にさせて頂きたいと思います。
投稿情報: yamaruk | 2006-11-10 11:53
楽器を弾くのって都会ではなかなか大変ですよね。よく分かります。○十年前、結婚して小樽で暮らしたときは、チェロの練習のため、下が焼鳥屋と電気店、と言うアパートにしました。夜でも気兼ねなく(出来れば楽器も出しっぱなしにしておける)環境、ずっと求めていました。
投稿情報: goshu | 2006-11-12 01:22