手ほどきの3年のレッスンの後、3年間北海道に仕事で行き、戻ってから、再び佐藤良雄先生に習いましたが、先生が急逝なさる直前までレッスンを受けたのが、タルティーニのチェロ協奏曲。その3楽章がこのグラーヴェです。「カザルスは生涯3度この曲を録音している、それほどお気に入りだったのだろう」とのことでした。
楽譜は、前に紹介した「チェロ小品集 1」にあります。全曲やるならRicoldi版がお勧め。
後ほど、カザルスのカデンツァ(?)による楽譜をアップしたいと思いますが・・。昔の「スズキメソッド 佐藤チェロスクール」の教本の第6巻(ちょうど私が習っている頃出版された)にこの3楽章だけ入っていたものです。このシリーズは、今では鈴木の教本では、副教材も豊富で、難易度も適当だと思いますが、昔は、とんでもない飛躍があり(確か3巻アリオーソの前にビバルディの協奏曲ニ長調が入っている!この曲は1、2週間では弾けず1ヶ月かかった)、それにほとんどカザルス愛奏曲集のような趣でした(^^) この曲自身は、「白鳥」の入っている第4巻あたりでよい難易度なのですが、何故か6巻のハンガリアン狂詩曲の隣になっているんですね。まぁ、技術より、音楽的内容からして4巻レベルでは無理だと思ったのか、単に急に思いだしたか、でしょう。(^^)
昔話はともかく、「鳥の歌」を聴いているような感じすらする哀愁を帯びた佳曲です。敬愛してやまない佐藤良雄先生の事を思い出すということもあって心に残る曲です。
ところで、今分かったのですが、コレドール著・佐藤良雄訳「カザルスとの対話」(白水社)長らく絶版だったものが、ついに先月新装再版されました。知り合いの編集者に絶対再版すべきだとねじ込んでいたのですが、昨今のチェロブームできっと決定したのでしょう。また廃版になる前に是非購入して下さい。
こっそり(^_^) グラーベ
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