そもそも「集中する」というのも小さい頃からの訓練で出来るこれも1つの能力だと思う。「集中力」を支えているのは、「我慢する能力=自制心」「精神的ゆとり・安定感」等々・・・・これも本題でないから飛ばして・・
チェロに限らず、物事の成果は結果としてもたらされるが結果を求めても得られない事が多い。(たまたま結果としてしか得られない事を目的化するのがノイローゼ状態。例えば人から愛されたい愛されたいとばかり考えて行動しても愛されない。逆は真なり) 集中しようとか無心になれだの平常心だの言ってもそれはおまじないと同じ。そんなこと考えていること自体が駄目と言う逆説。
チェロの「練習」(演奏ではない)で、いわゆる集中してやるためには、具体的実践的には、それは「ゆっくりやる」ことだと思う。テンポを2倍から4倍に落としてゆっくり弾いてみる。その時のポイントは、音程は良いか、手の形は良いか、力は左右とも抜けているか、発音はよいか、良い音がしているか等をチェックしながら。これだけで十分。
これをしないで、普通のテンポで、気持ちよい空想の世界で弾いたフリするから上手にならない。音階の音程1つとってみても、アレグロ、アンダンテくらいのテンポでは、合っているのかどうか分からないことも多い。これを4倍くらい遅く弾けば、合ってないことが分かる。ちゃんと良い音が出てるかどうかも分かる。「集中」することの成果が出ないと集中することも難しい。4年前、基礎を学ぶためレッスンを再開したとき、初回レッスンでは、非常にゆっくりと2時間かけて半音階と音階練習をさせられた。これはためになった。
このゆっくりやると言うことがなかなか難しいのは、自制心(意志の力で、自らのこれまでの習慣、惰性でやってきたこと、かっこよく弾きたいなどの余計な欲望(^_^)を断ち切ること)、が足りないためだ。速いパッセージなどで大変なところは、早く何回も何回も練習するのでなく、超ゆっくり確実に音も音程もちゃんと弾ける速度でじっと我慢して何回も練習する。インテンポでは20回やっても弾けないところでも、この超ゆっくりを数回やれば、急がば回れですぐに弾けるようになるだろう。
ゆっくりでなければ集中(短い時間内で沢山のチェックを行うこと)できないと思う。ゆっくりやれば、指が覚える。そうすれば楽に音程が取れるようになり快の刺激が増える。するといよいよ快を求めて集中できるようになる。集中する意味がなければ集中と言って頭からっぽで眉間にしわが増えるだけ。
と言うわけで、さすがのパガニーニもなんとか弾けるようになったので、来週は久しぶりにレッスンに(^_^) 練習って、愉しく練習できるようになるまでの時間を如何に短くするかが工夫。愉しくなればどんどん進むのだから。繰り返すけど、そのポイントはゆっくり。始めちょろちょろなかぱっぱ。
こんばんわ。
またまた、いろいろと考えさせる内容の記事で、ありがとうございます。
「ゆっくりやる」、なるほどなあ、と思います。
僕は「集中する」時は「聴くように」します。弾いている音はもちろん聴こえているのですが、聴こえている、のではなく、聴こうとする、というか。
投稿情報: たこすけ | 2010-02-26 00:46
たこすけさん お久しぶり
べとべんやってますか?
「よく聞く」ためには「ゆっくり」でないとと思います。ゴルフのスイングチェックするのにスローモーションでビデオチェックするのと同じ。よく聞いてる「つもり」でも聞こえないものは聞いてない。これも訓練しないと聞けないものだと思います。手だけじゃなく耳も訓練しないと。
そして、その次の段階で、普通のテンポで今度は「音楽を聴く」と言うことになると思います。が、私なんかなかなかその領域に行かないですね。
えらそうな事書いてるようですが、私の長年の(^^;)反省でもあります。
投稿情報: goshu | 2010-02-26 07:28
直接関係ありませんが、
左の欄の音源、ブラームスになっていたんですね。初めて気がつきました。
とてもきれいで素晴らしいと思います。
投稿情報: たこすけ | 2010-02-27 23:51
たこすけさん どうも
いや、前にアップしたこともある古い録音で、気にいらないからと外していくと何も残らないのでとりあえず次が出来るまで復活と言うことで(^^;)いつか多少はまともに発表できるような曲があれば良いんですが・・今年は、ショパン、シューマンの生誕200年記念の年、ですので、シューマン頑張ります。
投稿情報: goshu | 2010-02-28 00:33