フランス製BAM Hightech Slim チェロケースが、注文して約1週間後に到着。色は、3色の中からパールホワイトを選んだ。以前は、グレー系カーボン風等色々あったようだが、現在では、ネイビーブルー、オレンジレッド、そしてこのホワイトの3色だけ。
傷がついたとき目立ちにくく修繕が容易なのと、この白がつや消しのような品のよい光沢で気に入った。
さて、ネットで調べたり、他人の持っているのを外からまじまじと眺めていたりでは分からない良い点も悪い点も購入してみると気がつく。そのレポート。
定価が40万近くするので、安くても2〜3割引きで、かなり高額で、いくら良くてもためらうのが普通。ケースを買って上手になるわけではないから弓でも買った方がずっと賢い。さて、そこで、何とか安いところを探す事になる。一番安かったのは、ドイツのcelloshop.comと言う店だ。前に、チェロの演奏台を購入したことがある。日本円で12万円台だったので早速注文したのだが、なんと、この店の主人が病気で当分仕事はお休みと返事が来た。いつ再開出来るかも分からないと言う。そこで、ブログのコメントで紹介されたのがロンドンのvivaceviolin.comと言う店。簡単なアンケートに答えると1割引き14万円位というので早速登録。ただ、送料が45000円かかり、結局、総額で18万円に。まぁ、それでも、日本で買うよりは安い。これから買う人は、じっくり待ってcelloshop.comから購入するのが安いと思う。船便で送ってもらえば85ユーロだし。
さて、実際に手にしてみて、これは良いと思ったのは、
ケースの底の部分が、楽器の形状と同じように緩やかな膨らみを持っていること。ここが平のケースが圧倒的だが、外部からの衝撃を防ぐ事を考えれば、この膨らみはケースをスリムに保ちながら、強度的にも優れたアイデアだと思う。地面と接する為の水平は円弧を描くクッションによって保たれると言う徹底ぶり。最初写真を見ただけでは何故こんなデザインなのか分からなかったが、手にして見て納得。(もっとも、ストラップをつけている場合は、役に立たないが)
ストラップはカラビナで装着するが、このカラビナは透明のチューブで覆われている。たしかに、このカラビナはケースに擦り傷をつけるしガチャガチャとうるさい音を立てそうだ。気が効いている。
このストラップは、他のケースに付属しているおもちゃみたいなおまけのものと違い、大変丁寧に作られた使いやすく優れもの。単体でも販売されているらしい。
何より素晴らしいのは、密閉性と楽器の収納のしやすさだ。軽いケースはたいがい、上蓋のかみ合わせが面倒で苦労することが多い。これは、簡単にしっかりと上からかぶせる形で密着して蓋がしまる。勿論立てたまま収納可能だ。フックもしっかりしたもので問題なさそう。
この機密性と、3層構造の素材の断熱性能がこのケースの売りの1つである事を納得。
色もデザインも機能も問題ない、素晴らしいと言いたいところだが、1つだけ気になるところがある。楽器を実際に入れてみると、縦方向にはクッションが十分あり楽器を支えるベルト類も3箇所あり(実際には使わないと思う)、申し分ないが、ケースが倒れた場合など横方向には何もないに等しい。これは、心配だ。ハードケースに入れておいた楽器が壊れる場合は、横に対する衝撃が問題だからだ。
そこで、ないものは作りましょう。
精密部品を収納するための低反発クッションを切って両面テープを貼る。
これを、ケースの下側と上蓋の内側、楽器の下の一番膨らんだところのエッジが当たりそうな位置に貼る。私の場合、左側の片側しか貼らない。なお、クッションの一番肝心なのは突然激しく振られたとき圧力の集中する外側に突出しているエッジであって側板ではないと思う。勿論全体をカバーできればいうことはないが・・。
硬い椅子などを使うときに使っている、エクスジェルという、猛烈な低反発高密度なクッションを、いつも持ち歩くのでこれをもう片方の空いているところに差し込む。折りたたみ式なので、重ねても90度に曲げても利用できる。
これを楽器の右側(魂柱側)に差し込めば、ケースのハンドルを持って運ぶときもこちらが下側になるので安心。
これで、左右両方にクッションが入って機能的にはこれでほぼ良し。だが、もう一仕事。
最後は、最初から気に入らない、Hightechと書かれたラベル(ピアノでも、横にでかでかとYAMAHAとかKAWAIとか宣伝が書いてあるのは美観を著しく損ねる。私は、カメラについているSONYとかいう刻印も墨で黒く塗っている。ただし、APPLEのマークはわざわざ車のガラスに貼っている(^^;))の上に、オリジナルラベルを作成して貼り付ける。勿論、防水、防紫外線のビニールコーティングをする。
これで完成!
追伸:5/15 請求書が来た。 関税は7000円。商品+(ロンドンから)航空便送料+関税ほか 総額で約19万円なり。
celloshop.comが再び営業を開始した。早速このケースをチェックしたら、前より1万円ほど価格が上昇していたが、送料込み?で1033.06+8.50ユーロ (6/4現在、129円/€で換算すると13万、それに日本での関税が約7000円として14万位)現在円高に振れているから、買うチャンスかも)
投稿情報: goshu | 2013-06-04 01:11