聞きかじった話だけれど、知らないよりは知っている方が良い話。
チェロの魂柱とは、弦の振動が駒を通り、表板、そして魂柱によって裏板に伝える役目がある。これに関する細かい話はさておき、駒の位置からどれだけ離すかによって裏板にどれだけの割合で伝えるかが決まる。それで、標準的な位置というものが決まっているが、あくまで基準点に過ぎない。さらに縦関係だけでなく横にずらす方が良い楽器もある。それぞれの楽器の特性によりまた奏者の力量により様々なバリエーションがある。せっかく苦労して探し当てたスイートスポットも、その経緯を知らない職人が見たら、この立て方は間違っているなどという場合もあるだろう。だから、訳の分からない職人に大事な楽器を見せない方が良い(^_^)
魂柱は湿度の高い季節では、きつい位置に立てておいても緩んでくる、湿度が低ければ逆にきつくなってくる。もちろん楽器により程度の差がある。きつく立っていると言うことは板に圧力をかけていると言うことだから震動を止める働きをする。ゆるくした方が楽器は良く鳴るが、程度問題で、簡単に倒れては困る。冬に魂柱をゆるめに立てる設定をしたら夏の湿度の高い季節に倒れやすくなる。ま、普通は倒れないが・・。これは駒についても言える事だが、日本のように夏は高温多湿、冬は低温乾燥の気候の所では、一発で最良の設定をすることは難しい。だから、季節を変えて見てもらうことが必要。ただ、これは15分もあれば終了する作業なので気楽に考えて良い(らしい)
楽器の表板の厚さや形状はそれぞれ異なっている、ある有名な奏者のストラディバリウスはかなり波打っていて弱っているが、何とかポイントを見つけて弾けるようにしたらしいが、そういう弱い表板の場合、きつく立てても魂柱を少し細くしておけば、しっかり立っていてかつ無駄な圧力は弱めることになる。ちなみに私のチェロの表板はムラがあり場所によってはビオラ程度の厚さだったりしているし、満身相違の修理だらけなのだが、へこみや変形はなくちゃんと強度は保っているらしい。で、なるべく楽に音が出るようにして欲しいという私の希望に従って?魂柱は少し細めに調整されているらしい。
普段、何の意識も知識も持っていないけれど、楽器の至る所に様々な工夫や 知恵が隠れている。ということは職人は色んな改善の方法を知っているということだ。これを役立ててもらわない手はない。そのためには信頼すべき職人と長く相談しながら付き合うと言うことが大事だ。いきなり楽器を見せて何とかしろと言ってもそれは無茶な話。職人がその楽器の特性や弾き手の力量などを見極めるには時間と手間が掛かる。試行錯誤を重ねていって少しづつ楽器を理解し、改善策を見つけ出す。楽器にはながい調整の歴史があり、それがなければ良い結果など望めない。楽器とは長い付き合いになるのだから、ホームドクターをもっていることはとても大切な事だ。皆、もっと楽器に関心を持って注意を払っても良いのに・・。ものを大切にする事の前提は、まず、よく知ることだ。
楽器の表板の厚さや形状はそれぞれ異なっている、ある有名な奏者のストラディバリウスはかなり波打っていて弱っているが、何とかポイントを見つけて弾けるようにしたらしいが、そういう弱い表板の場合、きつく立てても魂柱を少し細くしておけば、しっかり立っていてかつ無駄な圧力は弱めることになる。ちなみに私のチェロの表板はムラがあり場所によってはビオラ程度の厚さだったりしているし、満身相違の修理だらけなのだが、へこみや変形はなくちゃんと強度は保っているらしい。で、なるべく楽に音が出るようにして欲しいという私の希望に従って?魂柱は少し細めに調整されているらしい。
普段、何の意識も知識も持っていないけれど、楽器の至る所に様々な工夫や 知恵が隠れている。ということは職人は色んな改善の方法を知っているということだ。これを役立ててもらわない手はない。そのためには信頼すべき職人と長く相談しながら付き合うと言うことが大事だ。いきなり楽器を見せて何とかしろと言ってもそれは無茶な話。職人がその楽器の特性や弾き手の力量などを見極めるには時間と手間が掛かる。試行錯誤を重ねていって少しづつ楽器を理解し、改善策を見つけ出す。楽器にはながい調整の歴史があり、それがなければ良い結果など望めない。楽器とは長い付き合いになるのだから、ホームドクターをもっていることはとても大切な事だ。皆、もっと楽器に関心を持って注意を払っても良いのに・・。ものを大切にする事の前提は、まず、よく知ることだ。
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