チェロをやっていたら、楽しみの半分以上は室内楽のアンサンブル。ところが、チェロは難しい楽器だから、初見ですぐ弾けるって言うことは少ない。ちゃんと運指を考えておかないと
そこで、名曲は事前にさらっておく必要がある。さらったことはおくびにも出さず、初見みたいなこと言って、さらりと弾く・・・のが理想。
では、どんな曲をさらっておきたいか、というと
1)弦楽奏者なら誰でもやりたいと思っている曲
ドボルザーク:SQ「アメリカ」(「アメリカ」といえばこの1曲)・・第2楽章はバイオリンとチェロで交互にメロディを弾くが、他の2人は退屈なのでやりたがらない。3楽章は弓のとばしが難しいので、みんなやりたがらない。で、第1、4をさらっておけば十分楽しめる。逆に弾けないなどといったら2度と誘ってもらえないかも。アンサンブルの場合、謙虚に弾かないよりも謙虚に挑戦する事が大事。これ、一種の協調性。
ブラームス:弦楽六重奏曲第1番(「ブラ六」と略す)・・チェロ、ビオラ、バイオリンが2人づついたら、こんなチャンスには必ずやる曲。チェロは常に美味しい。第2楽章はチェロがかっこよすぎだが、みんなが知っているメロディなのでよほど上手に弾かないといけません。第4楽章は、テーマを弾くのは嬉しいが、ハイポジションの中途半端なところを素早く移動するので、事前練習が欠かせない。それにしてもなんと言ってもブラームスなので、シンコペーションとか三連符とか、他のパートに引きずられないようにさらっておきましょう。これも断ったら以降仲間に入れてもらえない、かも(^_^)。
シューベルト:SQ「死と乙女」(シオトメと略す)・・腕利きメンバーなら必ずやる。チェロは難しい。まずはCDでしっかり曲を覚えよう。ちゃんと弾けなくても落ちてはいけない。(シューベルトのSQならa-mollが好きだが、長いとか言われてなかなかやる機会がない・・
弦楽五重奏(チェロが2本)のほうが長くてもみんな納得してやってくれる。美しい美しいメロディをチェロが弾く、鼻をぴくぴくさせて鼻にかかったような音を出す典型的にチェロ好み。これも有名なのでちゃんと美しく弾けなかったら顰蹙。第2楽章は、第2チェロが難しい。第1チェロを取るか第2を取るか微妙)
チェリストはやりたいが、みんながやりたいわけではない曲
シューマン:ピアノ四重奏曲・・第3楽章のアンダンテが白眉。思いっきりチェロ好み。数を間違えないように(^^;)
ブラームス:ピアノ四重奏曲第3番:アンダンテは延々とチェロがメロディをソロで弾く。弾いているうちに他のメンバーが、「そういうことか」とつぶやいたりぶつぶつ文句を言う場合もある。それでも構わず弾く根性。
チェリストはゆったりとしたメロディを好みますがバイオリン族はそれよりちゃかちゃかしたのが好きみたいで、なかなか趣味は一致しないものです。
こんな事書いていたらいつまでも終わらないので、この辺で・・
あ、面白いですね~こういうの。
誰でもが通る四重奏曲とかいうと何になるでしょう?
投稿情報: yoshi | 2007-06-07 20:46
アンサンブルは楽しいですが、メンバー次第で、色んな曲をやることになります。
で、白鳥以降のチェリストなら、これだけは押さえておこう「こっそりさらうレパートリー」
●お相手がバイオリン1人の場合
ピアノトリオをピアノ抜きで練習するってのも良いです。メンデルスゾーンのピアノトリオ。誰でも知っている曲だし美しいから、ピアノがなくてもそれなりに楽しめる。
バイオリンとのデュオで易しくて楽しめるのはシュターミッツのデュオ
● 〃 バイオリン2人の場合
バッハの2つのバイオリンのための協奏曲
● 〃 フルート2人の場合
ハイドン:ロンドントリオ・・これは楽しい曲。チェロは基本的に難しくないが、部分的に速いところがある。でも細かいところは気にしない。心ないフルートがすごく速く吹く事があるが、そういう場合でも落ちたり突っかかったりせず、涼しい顔して弾いた振りする訓練もしておく。弾けないところがあったからと言ってまだ弾けないと断っていたら、寂しい音楽人生を送ることになる。
●バイオリン、ビオラ、が1人づつで弦楽トリオ
これは結構色々あるが、短くて良いのはシューベルト(2曲あるが1番がお手頃)・・1楽章形式の短いものだが、途中いかにもシューベルトというところがある。チェロはとっても簡単だが、その部分、シューベルトを感じられる、感じない演奏者ばかりだとなにも面白くない曲。
●四重奏・・めちゃくちゃいっぱいあるから、とうてい準備といっても間に合いそうもないが、まぁ、モーツァルトのSQ第13番「春」は最初にやる曲だろうから、さらっておいて損はない。
「春」をやろうと言えば文句を言う人はいないし、1つの見識?である。だから、さらっておけばいつでも使える。「狩り」も良いね、といわれたら、「あれは準備してからでないとたのしめないね」とやんわり拒否する。決して弾けないなどといわないこと。
長くなるので、この辺で、ともかく、アンサンブルの深い楽しみはこれからですね。
投稿情報: goshu | 2007-06-07 21:38
こんにちわ。
アンサンブルの曲についてはよく知らないのでーーー弦楽合奏の曲自体あまり聴いてこなかったし、ましてや練習したこともない、楽譜もないーーー大変勉強になります。
こちらのほうまでふみこんでいくと、本当に無限に楽しみが膨らみますね。
ちなみに、ベートーヴェンの弦楽四重奏とかはやっぱり難しいのでしょうか?
投稿情報: たこすけ | 2007-06-08 10:36
たこすけさん
ベートーベンは、後期ものでなければそんなに難しくはないと思いますが、あんまりやる機会がなかったです。OP18-1は、チェロのソロでメロディを弾くのでみんな知っている。そういう曲は、たしなみとして知っていなくてはなりません。
後、それくらいは「たしなみ」でしょうと注意されるのは、ハイドンの「皇帝」とか、「鳥」とか
その辺でしょうか。
何しろ、この世界は広くて深いですし、相手あっての話なので、のんびり出たとこ勝負で楽しみましょう。で、どうしても初見が多くなりますので、基礎練習が欠かせないということです。独奏曲を自分なりに弾くのとは全然違いますね。
投稿情報: goshu | 2007-06-08 16:55
楽曲情報、ありがとうございます!!
ひそかにイロイロさらいたいと思います。
しかしもっとも勉強になったのはこのひとことかも?!
「あれは準備してからでないとたのしめないね」
・・・なんてスマートな言い方なのでしょう(笑)。
そっか、「弾けません〜(汗)」ではなくそういえばいいのね。
ま、「こんな曲も準備しなきゃ弾けないのか」と思われそうな私ですが・・・(苦笑)。
投稿情報: まかべ | 2007-06-09 07:49
はじめて ブログ村の店子(笑)のぱぶりーとといいます
ハイドンのロンドンナー 昔 やったことがあります
そう 涼しい顔をして弾けなかった (爆)
いま コダーイのハンガリアンロンドという曲を探してるのですが楽譜とかご存知ないでしょうか?
1000チェロの時にマリアクリーゲルにきいたら ブタペストの図書館に写譜しにいかないといけないと言われたので諦めているのですが
投稿情報: ぱぶりーと | 2007-06-16 18:15