他の楽器の練習をしている人を見れば分かるけれど、大切なのは音色、ぎーぎー練習している子どもバイオリンや、ばんばんたたきつけるピアノの練習、・・・そういうのを聴いているのは苦痛(^_^)
どれも共通するのは、力で弾こうとしていること。でも、本人は決してそうは思っていない、だから難しい。ピアノなんかは弦楽器に比べれば、ただ鍵盤を押せば鳴るのだから音程の問題からは開放されている、ともかく鳴ることも鳴る、しかし、聴いていて苦痛かどうかとなるとやっぱり当然ながらピアノであっても音色の差が歴然。
さて、以前に、レッスンの前に調弦をしているとき、先生から素晴らしい音ですねと褒められたことがある、「弾かなきゃ良いんですよね」と冗談で答えたが、まじで「どうしてでしょうね」と笑われた。これはギターでも同じで、昔、ギタリストの前で、私も大昔はギターをやっていたんです、とちょっと音合わせをして見せたら、「上手ですね」と褒められた。調弦をしているときは、非常にシンプルな音しか出していないし、脱力ができていると言うことだろう。これに左手の動きが出てくると途端に良い音「度」が減衰する。
結論。才能教育でやっているように、しょっちゅう基礎に戻って、基礎練習や、昔やった簡単な曲に戻って弾いてみること、その時もっと立派な音で弾こうと、音に意識を持って復習すること。これは効果的なだけでなく、昔はたどたどしくしか弾けなかった曲がもっと立派にもっと良い音で弾けるようになっていることを確認して動機付けに役立つと思う。
求めよ、さらば与えられん、良い音を出したいといつも思って練習していれば(そのための意識的練習をしていれば)やがて、少しは我慢できる音になるだろう。
練習法に魔法があるわけでなく、今回でた倉田澄子チェロ講座にあるような練習を毎日やっていればだいぶ良くなる。私自身の体験でそう思うし、どれだけましになったかは毎日聴かされている女房がよく知っている(^_^) うちの奥様がおっしゃるには、30数年前結婚した当初、チェロの練習で高音を出すとうるさくて仕方なかったそうだ(よく我慢してくれた)それから、今と比較すると、良くなっているとのこと。どうしてそうなったかは、先ず、30年前今の楽器に買い換えた事、これが大変大きい。それから、レッスンに通い出したこと。この2点で改善している、らしい。楽器がよくなって基礎練習をちゃんとやるようになったということ(そして、ついでに言うなら、バッハを弾くこと)。弦を取り替えたり、部品を色々変えてみたり、音響の良いところで練習したり・・は小さな事でしかない、みたい(^_^)。
こういう事を言うのは教育的ではない?が、基礎練習は大切だが、それとやっぱりよい楽器を買うのもそりゃ大きい、弓もそう・・これは仕方ない。借金まですることはないけど、少し無理をしても投資をすれば、必ず答えが返ってくるだろう。アマチュアの平均というか、中級以上になれば100万円位の楽器を持っている人が多いのではないだろうか。もう、チェロを止めない、一生弾くと思ったら、なるべく早めに良い楽器を買う方がよいのではないでしょうか。
もっと上手になったらもっと良い楽器を買う、と考えるのが普通だが、実際は上手になりたかったら良い楽器を買うという方が効率的。でも、宝の持ち腐れにならないように正しい基礎練習をする習慣が付いていることが前提条件。
良い楽器は、それを持ったからといってすぐ良い音が出るわけではない。上手な人なら悪い楽器でも良い音が出せる。弘法筆を選ばず。しかし、素人は筆を選ばなくては上達しない。子どもやスポーツ選手の教育のことを考えたら分かる単純な話。悪い条件で練習に励ませても、できる生徒もいる(いないわけじゃないというほどの意味)、しかし、それに要する時間には無駄が多い、又できるにはできるが悪い癖がつく可能性大。良い楽器を持てば、楽器が上手にしてくれる部分も大きい。楽器選びは演奏家の基準とは別で、、弾きやすさ、発音の容易さで選ぶのがまずは良いのではないでしょうか。力を入れなくても触ればそれだけでよい発音をしてくれる楽器なら正しい姿勢や弓の方向など「だけ」気をつけていれば良いので、力を入れようとはしなくなる。・・・上手になったら更に音質の良いものを買えばよい。
目標100万。高いと思うでしょうが、子ども1人育て上げる費用はこんなもんじゃないですからね・・それに換金もできるわけですから(^_^)
いつも参考になります。
「よい音で弾きたい」と思うきっかけの1つは、たとえばテレビなどのバックでチェロの音がして、あーチェロの音っていいなあ…どうしてじぶんはあんな音が出せないんだろう?と思うときですね。ある意味「初心にかえる」瞬間かも知れません。
もう1つは、目標としていた曲が一段落したときでしょうか。
プレリュードでもエレジーでも何でも「曲」に憧れているときは、バタバタ、カスカスでも「なんとか弾ける」ことに一生懸命になるし、そこに喜びがあるけど、それが一段落すると「音」が気になってくる。
「曲」←→「音」
と振り子のように行ったり来たりしながら階段を上っていくのかなあ…とさいきん考えています。
(といいながら、次の曲を模索中です)
投稿情報: yoshi | 2008-01-11 19:21
yoshiさん こんばんは
曲を追いかけてるときは音どころではない・・ってことはありますね。繰り返し弾き続ける事が大切なのかも。大体yoshi さんのやってるのって、名曲ばかりなんだから(^_^)「あがった」てのは、これからスタートと同じでしょう。演奏はこれから。聴く人を意識しないとね。でも、楽しみが広がりますね。今一番楽しいときかも。
投稿情報: goshu | 2008-01-11 20:23
道具のよさが上達への大きな手助けをしてくれる、というのは昨年身にしみて感じました(前の弓では発表会でプレリュードを弾くことはできなかったと確信してます)。
次は楽器・・・といいたいところですが、こうもマーケットが低迷していると、難しいですね〜〜(苦笑)。
でも気に入った音色の、自分なりに弾きやすい楽器だったら、チェロを弾くのがもっと楽しくなるでしょうね。
フンパツして買ったお気に入りの服を着ると歩くのも楽しく、自然と背筋も伸びるのと似てるかのかな・・・?
投稿情報: まかべ | 2008-01-11 21:22
まかべさん こんばんは
弓を良くすると本人が喜ぶ、楽器をよくすると周りが喜ぶ・・でしょう(^^)
投稿情報: goshu | 2008-01-11 23:29
はっ! としました。
私が自分のチビちゃん楽器も少しは良い音になってきたと思うのは調弦しているとき、開放弦の練習しているときです。
さらに極簡単な曲を音、弓を気にして弾いている時です。
少しでも難しくなると気付かないままに力が入っているわけですね。
私の場合は顔にも o(><)o
やはり暗譜できて弓を見つめて弾ける曲は貴重な訳でスタートラインについたと思って引き続けましょう。
それには飽きない曲が必要です。
投稿情報: こも | 2008-01-14 14:46
こもさん こんばんは
「飽きない曲」ってこもさんの場合、何ですか?
クレンゲルのコンチェルトピースの第2楽章なんて、音色を作るのに良い感じですね。有名な小品は結構難しいですから。小細工しがちになるし。
右腕は棒のようにして手首は決して使わないように弾く・・するとアップボーで特に太い良い音がしますね。この曲で私はそのことを実感しました。
投稿情報: goshu | 2008-01-14 23:44